某所で新月予報を出している「星見当番」の裏日記。裏当番&裏テントチームが執筆を担当


by ura_hoshimi

餅二題―その2―

【食事当番記す】

せっかく(珍しく)切り餅を買ったので、
かねてから試してみたかった食べ方に挑戦。
その名は「餅茶漬け」。

裏チーム総出で偏愛している(無論表当番も偏愛している)
森茉莉の文章に出てきた、「父・鴎外が好んだ変わった食べ物」
のうちのひとつである。

「森鴎外が好んで食べた(変わった)食べ物」といえば
「饅頭茶漬け」が一番有名だろうと思う。
なにしろ「トリビアの泉」にも出たくらいだからな(笑)。

森茉莉によれば、どこかでお葬式があって葬式饅頭を貰うと、
鴎外はその大きなお饅頭をまず半分に割り、
それを更に四つくらいに小さく割ってご飯の上に載せ、
煎茶(鴎外は煎茶を「青い分の茶」と呼んでいたという)をかけて
おいしそうに食べたと言う。このことはちくま文庫に入っている
森茉莉著『記憶の絵』に詳しく書かれている。

鴎外は果物を煮て砂糖をかけたものも好きだったという。
さらに、「茶漬け」も相当好きだったのか、甘く煮たアンズを
ご飯の上に載せて、やっぱり煎茶をかけて食べた、と
書かれているのを読んで仰天したことがある。

漉し餡のお饅頭が載ったお茶漬けの味はなんとなく想像できても、
アンズの甘煮とご飯、そこに熱い煎茶の組み合わせは
食事当番には想像するだに恐ろしい味わいに思える。

その鴎外のお茶漬けレシピの中でも、
「これは不味くはないだろう」と安心して挑戦できるのが、「餅茶漬け」。
餅をこんがりと焼いて小さく千切り、醤油をたっぷり絡めたのを
ご飯に載せて煎茶をかけるというものである。

炭水化物×炭水化物という神をも恐れぬ取り合わせだが
(それを言うなら饅頭茶漬けだって神をも恐れぬ取り合わせだが)
そもそも市販の「お茶漬海苔」には「あられ」が入っているわけだし
こんがり焼いた醤油味の餅がお茶漬の具として不味かろう筈がない。

ともかくいっぺんやってみたかったんだ。

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いさぎよく、ご飯と餅だけ。
まぶしつけるお醤油は、もっと多めがよかったかも。
切り餅一枚って、ご飯一膳分と同じなんだっけ。
それとも二膳分だったっけ(汗)。

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鴎外呼ぶところの「青い分の茶」をかけて食す。
うん、美味しいよ。香ばしくて。一度試したら満足した。

【子供時代の餅茶漬】

食事当番が子供の頃、鴎外バージョンとは違う「餅茶漬」を作って
食べていたことがある。切り餅を焼いて(関東育ちなので、餅と言ったら
四角い切り餅なのである。)永谷園のお茶漬海苔をかけ、お湯を注ぐ。
インスタントお雑煮の感覚である。

インスタントお雑煮と言えば、食事当番の父は
「コンソメ餅」が好きでよく食べていた。
食事当番も、育ち盛りの子供の頃は真似して食べていた。

インスタントのコンソメスープに、焼いた切り餅を入れるだけ。
それを、ホーローのマグカップで食べる。登山が趣味だった父は、
山に餅とコンソメキューブを持っていって、網で餅を焼き、
お湯で溶いたコンソメにぶちこんでマグカップで食べていたらしい。

【神をも恐れぬ取り合わせ】

炭水化物×炭水化物、「神をも恐れぬ取り合わせ」で
今日、昼間に浮かんだ危険なお菓子の空想を思い出した。

エンガディーナ、というスイスのお菓子がある。
胡桃が丸ごとゴロゴロ入ったキャラメルヌガーを
クッキー生地で包んで焼き、切り分けて食べる。

ねっちりとしたヌガーがクッキー生地の間にみっしりと詰まっていて
食べると歯にくっついて難儀するけれどとても美味しくて
食事当番の大好きな焼き菓子である。

今朝。週末に食べた「みそピー」が残っていたので
それを食べながら「エンガディーナ」を思い出した。
エンガディーナに入っている、胡桃入りのヌガーと
冷蔵庫でよく冷やした「みそピー」のねっちり感は
とてもよく似ている。味の濃厚さもいい勝負である。

エンガディーナの中身を、みそピーに変えたらどうなるだろう。
クッキー生地でたっぷりの「みそピー」を包んでオーブンで焼いて
冷めてから切り分ける。緑茶に合う和風エンガディーナ。

本家エンガディーナも凄くハイカロリーだけど、
和風エンガディーナも罪深くもハイカロリーだろうなあ。
怖くて実験に踏み切れないでいる。
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by ura_hoshimi | 2006-03-27 22:23 | 食事当番記す