某所で新月予報を出している「星見当番」の裏日記。裏当番&裏テントチームが執筆を担当


by ura_hoshimi

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【お針当番記す】

すず子 in 白百合の画像、あとニ、三枚あるのだけれど
今日は別ネタ。まだマリーンさんが到着する前の話です。

出番がない時のすず子さんと史子姐さんは、部屋の北西の隅にある
ガラス戸付きの本棚を根城にしています。直射日光が差し込まないし
扉を閉めてしまえば埃も入らず快適。お針当番は、彼らを立たせたまま
待機させる気がなんとなく起きなくて、下の画像のようにいつも座らせています。


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いや、いつもこういう格好させてるわけじゃないんですが。
たまたま先週はこうだったってだけですよ。


史  「…はからずも…」

すず 「東西下着ファッション対決…ですわね、お姉様」

史  「ナマイキな。」


そう、すず子さんが着てる赤いべべは本来、下着…。
史子姐さんは、以前TOTOCOで買ってきたタカラ製の
ランジェリーセットを着ています。彼女は水色がよく似合います。


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水色サテンに同色のレース地を重ねたスリー・イン・ワンに
白いレースのストッキングを白いサテンのガーターベルトで吊って。
レースのストッキングがぶかぶかなのがちょっと惜しい。
アゾン製のぴたっと足に吸い付くような網タイツに替えるべきでした。

史子姐さんは非常に貧乳スレンダーな体型なので
実はこのスリー・イン・ワンもぶかぶかです。背中のところで
1cmくらいつまんで待ち針で留めて、やっとぴったりになるくらい。


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このセットはスリー・イン・ワンとストッキングと
同色でシースルーのガウンがついています。
このガウンがまた、姐さんに似合うんだなあ(でれでれ)。


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ガウンの前を、ちゃんと留めたところ。


さて、本棚のすず子さんと史子姐さんに戻ると…


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史   「この袂。ひらひら広げておかないで向こうにやっときな。
     袖の長いのを着るときには周りの邪魔にならないように気をつけないと」

すず  「あ。はい…」


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すず 「これでいいですか、お姉様。」

史   「……………。」


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すず  (せいいっぱい、幅をとらないようにしてみたつもりなんだけど…)

史    (お針め、子供にこんな凶悪なもの着せやがって……)
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by ura_hoshimi | 2006-10-31 00:12 | お針当番記す

百合と金魚・お着替え編

続き物です。最初は百合と金魚・待ち人編
次が百合と金魚・遭遇編
以上をご覧になってからお進みください。


【お針当番記す】

さて、お着替えタイムですよー。
マリーンさん、すみませんねえ到着早々。


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白百合マリーン「…いえ…」

言葉数は少ないが、怯えている様子もなく泰然としてます。
非常にお育ちのいい、おっとりした方らしいです。

手持ちの中から、何を着てもらったらいいかと迷った末、
以前アゾンで買っておいたロリータ風味のスカートと
白いフリルブラウスを着せてみました。
ピンクと白のボーダーストッキングだけは
お針当番謹製(以前大量に縫ったもの)。

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おぉお、似合うではないか可愛いではないか。
これはもともとすず子さんに着せようとして買ったもの。
だけどすず子の体型が着物向きで非常に痩せ型なため
着せてみたらブラウスの中で身体が泳いでしまって。

思ったほど可愛くならなかったのでしまいこんでたのだけど
マリーンさんならお年頃らしくふっくらしているので
ブラウスの胸周りもちょうどぴったりだわ(笑)。

うん、ピンクもよく似合う。これが似合うとなると
同じピンクでアリス服なんか用意して着せたくなります。
萌え系ふわミニスカートのウェイトレス服も似合いそうです。
もっとお人形お人形したかわいい格好もさせてみたいなあ。

ところでこのマリーンさん、先に書いたように
両耳の脇、こめかみあたりから垂らしてある髪の毛が
後ろ髪よりも1cmほど長いみたいです。ちょっと好奇心。
ここの髪だけ残して、後ろ髪を結んでみたらどんな感じかしら。
ウェイトレス服着せるなら、髪は結んでおかなきゃ不衛生だし。

耳の両脇に髪を残して結ぶんじゃ、意味ないんだけど
お遊びとしてだったら、まあいいでしょう。髪を全部下ろしてるより
ちょっとでもまとめた方が働き者に見えそうだし。
幅広のリボンを、正面から見えるくらいに大きく結んでみましょ。
スカートと同じピンクのリボン、あったかな…ないな。
どこかにはあった筈なんだけど…

結局見つからなかったので、はぎれをテープ状に切ったもので
蝶結びにしてみました。


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お。不思議な髪型になったけど、これはこれで。
後でもう少しまともなリボンを見つけてやるとしましょう。
現在、マリーンさんはこの服で仮リボンは外して
お針当番のドール待機場所である本棚に座っています。


さて、お次はすず子さんのお着替えです。
小悪魔的金魚娘から白百合お嬢へ。
せっかく着付けた金魚の衣装を脱がせるのは
勿体ない気もしますが…


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………。


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…………。


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…国民的美少女・よい子のお友達を使って何を撮っておるか。
お針当番、全国の小さいお友達にあやまれ…


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……しばらくこのままでお待ち下さい……


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着せてみました。胸当てのフルール・ド・リスを撮影するには
上から胸元を覗き込むようにして撮らなくてはならないのがちと辛い。

「鷹宮さん、タイはどうしたんです。操行点を引きますよ!」

(今時の女子校に「操行点」なんてあるのかなあ)

申し訳ありませんシスター。タイを着けると襟が持ち上がって
校章を撮影しにくいとお針が言うものですから。


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タイも装着して、生徒手帳の写真的一枚を。一年A組 鷹宮すず。
この後まだまだ撮影は続いたのですが、夜中の一時を回ったので
続きは明日以降に。番外編二話を含めて、あと三回更新の予定です。
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by ura_hoshimi | 2006-10-30 01:13 | お針当番記す

百合と金魚・遭遇編

下の、百合と金魚・待ち人編から続いています。

【すず子 記す】

やっと開封作業とやらが終わって、セーラーを見せてくれると言う。
え。さっき落ちたのは大丈夫かって、誰が落ちたの?わたし?
まさか。わたしはここから自力で出たりしてないもの。

楽しみだった新しいセーラー服。
どきどきして待ってたの。やっと届いた…でも。


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中身がついてくるなんて聞いてなかったけど?

白百合マリーン「まあ、かわいい☆」(←全く悪気はない。)

この人…お目目がおっきい。すず子の倍くらいあるわ。
なんだか…なんだかこの人………パンダみたい(ぼそっ)…

― こらこら。ジェニーフレンドの中でも特に人気の高い美少女ドール
  マリーン嬢に向かってパンダはないでしょうパンダは。

だって、お目目が大きくって黒目がちで、目尻が下がってるんですもの。


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白百合マリーン「……(キョトーン)……」

― おやめなさい。連呼されるとそうだとしか思えなくなる(汗)。

白百合マリーン「パンダがお好きなの?」(←わかっていない)

ううん、好きじゃない。その制服、お針がすず子に買ってくれたのよ。

白百合マリーン「この制服?」

― これっ!それが初対面の人に言うことですか。
(追い剥ぎ目的でお迎えしたのは本当だけど…)
もっと、先に言うことがあるでしょうが。

え?…えーとえーと…あ。そーか(ポン)。
「命が惜しくば、身ぐるみ剥いで置いていけぃ!」

― おすずっ!それ違う!!ごめんねごめんねマリーンちゃん。
命を取ったりしないからね。お着替えも、用意してあるから…

【おすずに任せておけないので お針当番記す】

そんなわけで、カレンダーガール・全日本女子高制服通りより
白百合学園風のセーラー服着用の「1月 英文科マリーン」さんお迎えです。
お針当番にとって、はじめて手にしたマリーン嬢であります。
キサラ族の史子姐さんや、リカ族のすず子を見慣れた身には
目が異様なほど大きく思えます。


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見よ、このインパクトある大きさ。睫毛の長さ分があるにしても
本当にすず子のタテヨコ2倍はあるみたいに見える…。
瞳の色は青、アイシャドウは水色、睫毛と眉毛はグレー。

大きさといえば、頭の大きさも堂々たるもので、あった。
思わず森茉莉調で「で、あった。」と書きたくなるくらい大きな頭で、あったのだ。
リカ族のすず子の頭を、キサラ族である史子姐さんと比べて大きい大きいと
思っていたが、マリーン嬢の頭はそのすず子よりさらに大きい。
お店で帽子を買うときに苦労するのではないかと心配してしまうくらい、
マリーン嬢の頭は大きいので、あった。

(でもマリーン嬢は顔のつくりが華やかで、特にお目目が大きいから、
頭もこれだけ大きくないとパーツがお顔に全部おさまらないのでは
ないかと思われます。)


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マリーン嬢が被っていたポリスリーブで遊ぶすず子。
見事にぶかぶか。

わたしはこの日、自分よりも頭の大きいドールをはじめて見たので、あった。

― すず子。おやめったら。

このマリーン嬢が着ているセーラー服は、白百合学園の制服を
模したものだと言われています。白百合学園って言えば、あれですな。
昔は仏英和女学校って言って、森茉莉や森杏奴(後の小堀杏奴)が
通った学校ですな。てことはマリーン嬢、お茉莉やアンヌコの後輩か。
そういえば髪型もアンヌコっぽく「二本の護謨紐の角」が生えt…ゲフンゴフン。

(森茉莉の時代は、むろんセーラー服ではなく、着物に袴だったんですが。)


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前から見ると 二本の護謨紐の角  変わりお団子ヘアーに見えるこの髪形。
前髪の一部を二つ分けにして結び、その結び目に毛束を巻いた髪型のようです。
耳の脇に下がっている髪は、後ろ髪よりも少し長めになっています。

正面からは「お団子」に見えますが、毛束の幅は案外広く、横から見たら
お団子と言うよりダンゴム(^^;)☆\(--;) ああいや…お菓子の「コロン」みたいな。
とても凝った髪型です。この巻いた毛束をどうやって固定しているのかと思ったら
ただ巻きつけたのを糊のような整髪料で固めてあるだけみたいです。
ってことは、ほどいて洗ったりしたらもとに戻しにくいということか。
髪型を崩さないように、丁寧に扱わなくては。

(お洋服目当てでお迎えしたとはいえ、一応手元で可愛がる気はあるらしい。
―いや、最初はこの顔にぎょっとしたんだけど、いじっているうちに情が移ってきて^^;)


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このカレンダーガール・女子高生制服シリーズは小物にも凝ってます。
学校指定とおぼしい革鞄とブルーのサブバッグは開閉可能。
(サブバッグはなんと5cmくらいのファスナーで開閉!)
小さな生徒手帳には写真入り、それより大きなドール紹介カード、
このマリーン嬢は「英文科・マリーン」なので英語の教科書も付属。

ソックスには校章のフルール・ド・リス(百合の花紋)が入っているし、
同じ校章つきの白いハンカチ?大判だからナプキン?までついています。


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替えのヘアアクセサリーまでついてましたよ!目の色と同じ濃いブルーの。
一度髪型が崩れたら、元のお団子ヘアーに戻すのは至難なので
これをつかって普通のセミ・ツーテールに結いなおしてねってことでしょうか。

さて、次はいよいよ衣装チェンジです。
写真をアップする前に、お針当番は入浴を済ませてくるですよ。
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by ura_hoshimi | 2006-10-29 21:24 | お針当番記す

百合と金魚・待ち人編

【すず子 記す】

その日、わたしは郵便屋さんを待っていた。


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ずっと前に買ったセーラー服があまりにも似合わないから、
お針がわたし用に新しいセーラーを買ってくれるって、言ったのだ。


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今日届くって、お針が言ってた。まだかな。
…待つの疲れちゃったな。


ピンポーン♪ゆ○パックのお届けでーす

あっ、来た♪ お針ー。ゆうびんやさんー。

― ああはいはい。はいお世話様です。どうも。

お針ー。それわたしのー?

― そうだよー。やっと来たよー(開封作業中)。

お針ー。わたしも見るぅ。出してー。

― 出してるよぉ(開封作業続行)…ぎゃっ、靴下がスタンドに癒着してる(べりっ)。


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おーはーりー。出ーしーてー。出してって言ってるのにー。

― だーかーらー。今、出してるんじゃないよ…おお可愛い…ってか目ぇでかっ!

いや出してるって、あの、お針ー??

―(開封作業続行中。全然気付いてない)


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そぉかいそぉかい…わかったわよ、自力で出てやる…

(ブラックすずさん発動←顔色もどす黒く…^^;…って、ちょいと脚っ、脚っ!!)

 ガタッ☆彡 

― (作業の手を止めて)………あん?


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― 何やってんのかね、きみは。

な、なんにも……???
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by ura_hoshimi | 2006-10-29 20:19 | お針当番記す

たまには真面目に裏日記

【裏当番記す】

ここ一週間、巷を騒がせている、
進学校系高校での必修科目履修漏れ問題。
どうやら裏当番の出身高校がある某県でも
6校がこれをやっていたらしい。どこじゃそれは。
まさか裏当番の母校はそんなことしてないよな。

ま さ か 裏 当 番 の 時 代 に は な い よ な 。

199X年・春(隠さんでもよかろうが)に高校を卒業した裏当番、
新聞記事を読んで「必修の世界史を履修していなかった」
という一文に、まず首を捻った。世界史って必修だったっけ?

当番は所謂「私立文系志望」であった。入りたい大学の入試に必要で
二年間世界史を勉強したけれど、日本史は確か一度も学んでない。
同じ私立文系志望で、M大の日本史学科に受かった友人は
高校で日本史を選択して、確か世界史の授業はこれまた一度も
受けてなかったような記憶があるが…。

ちょっと考えて、疑問は解決した。
なるほど当時と今では高校生の必修科目が違うのか。

学習指導要領でググってみた。ふーん、今の高校生は
地理・日本史・世界史にそれぞれAとBがあって、
どの科目もAかBをとらなければならないのだな。
つまり高校三年間で、地理も世界史も日本史もやるんだ。

そりゃ大変だ。しかし、今の世の中「歴史」といったら
昔以上に「日本史」「世界史」両方の基礎知識は必要だよな。
むしろ、片方しか履修しないでよかった裏当番の時代が変なんだよな。
(たとえ授業中に生徒が居眠りこいていようとも、日本の文科省が
高校生にこの科目は必要であると判断したなら学校としては
それをカリキュラムに取り入れる義務があるのだ。)

なお高校で世界史が必修科目になったのは、
裏当番が大学を卒業してからである。

裏当番が高校の頃、裏当番の母者がカリキュラムみて驚いてたもの。
「なに、あんたたちは世界史か日本史、どちらかを履修すれば
もう片方は履修しなくていいの!?ウソでしょう!?」って。

裏当番の母者はいわゆる戦後ベビーブームの生まれである。
高校生だったのは1960年代半ば。当時履修した科目を訊ねたら
こう言った。

「現代文・古文・漢文・数Ⅰ・数Ⅱ・数Ⅲ・それから英語。
理科は生物・地学・物理・化学の四科目全部必修だった。
社会は地理・日本史・世界史が必修。倫社・政経も私は受けた。
芸術は美術・音楽・書道から一科目選択で私が取ったのは美術。
あと家庭科と保健体育。」

なお、この母者は大学受験の科目数が九科目だったという。
「そりゃ、学校によってもっと少ない受験科目のところもあったけど
私が志望した学校は九科目。」lこれじゃ高校の勉強で
「入試に関係ない科目」なんてほとんどないことになってしまう。
そう感想を言ったら「そぎゃんたい(そうだよ)。」と言っていた。

同じ大学だった父者も九科目受験。高校受験は?と訊いたら
五科目受験だったと言う。ちなみに二人とも南方のK県出身で、
地元の県立高校→地元の国公立大(理系)というコース。

裏当番はというと、県立高校の受験は一律で五科目だった。
私立高校だと、国・数・英の三科目受験のところも多かった。
県立高は一校しか受験できず、裏当番は受けた県立高に落ちて
三科目で受けていた私立高に入学した。

私立文系志望だったので受けた大学はほとんど三科目。
国語と英語と世界史で受験した。そういえばニ校だけ、
試験科目が「国語と英語と小論文」ってところがあったな。
結局受かって入学した学校は、国語・英語・世界史のところ。

親子で世代の差があるとは言え、また国公立理系型の両親と
バリバリ私立文系型の子供という差があるとは言え、
この受験科目の少なさよ。当時、裏当番と両親は
このギャップに大いに驚き笑ったものである。

今回の履修漏れ・成績表改竄問題で、母者が裏当番に聞いてきた。

「まさかお前が高校生だった頃にはこんなことなかったよね」

裏当番は答えた。

「大学に提出した高校の成績表、一通余分に取り寄せて
念のためって言ってあのとき一緒に見たじゃないのさ。
受けてもいない日本史の成績なんか、ついてなかったでしょうに。
それでちゃんと大学には入れたんだから、履修科目は足りてたのさ」

それに答えて母者。

「そういえばお前の高校は授業時間が普通の学校より多かった。
あれだけの授業数があれば、受験科目を重点的にやって
ついでにそれ以外の必要科目をやるだけの余裕はあったな。」

裏当番が通った私立高校には、いわゆる「進学校」的な
「特別進学クラス」と、それ以外のクラスがあった。
裏当番が居たのは「特別進学クラス」である。

他のクラスが月~金は六コマ、土曜は四コマであるのに対し、
このコースには火曜と金曜の午後に七コマ目があった。
余分な「七コマ目」は英語と数学に宛てられていた記憶がある。
コースにかかわらず土曜が四コマあるのも母校の特色で、
県内の高校は、土曜は三コマが普通であった。
(当時、まだ学校は週休二日制じゃなかったのである)

プラス、放課後に「ゼミ」と称する少人数制の課外授業があり、
六コマの日の放課後にはこれを受ける生徒が多かった。
この「ゼミ」では受験対策に特化して、それぞれ勉強したい科目を
必要に応じて取るのである。まあ校内に予備校があったようなもんだ。
裏当番も英語と小論文の指導を受けた。

授業は完全な習熟度別で、中間・期末試験の成績で振り分けられて
受ける授業のレベルも教室も二ヶ月単位くらいで変わる。
ホームルームのクラスは一応あるが一堂に会するのは
朝夕のミーティングとクラス対抗のスポーツ大会と学園祭くらい。

なお、このコースには当番同様に受験に必要な科目が少なくて
ほとんどの科目が「入試に関係ない」という生徒も一定数いたが
「こんな科目、入試に関係ないから無駄だ」などと抜かす生徒は
少なくとも表立っては居なかったと裏当番は記憶している。

そりゃ、そういう「関係ない」授業の時に受験科目の内職を
している生徒は居たけれど、見つかったら勿論大目玉であるし
「受験に関係ない科目は自分には必要ない」などと言おうものなら
当の「受験に必要な科目」担当の先生から真っ先に叱られたろう。
言葉はそれぞれ違ったが、どの先生も「うちは進学校だが、
目先の受験ばかりを考えて、ムダな科目を切るような浅薄な
考えの持ち主になってほしくない」と口々に言っていた。

それから、いわゆる教科書型の勉強を「実社会に出たらこんなもの
役に立たないじゃないか」などと言ったりしても叱られること必定だった。
古文漢文の先生、それから英語と歴史の先生がよく言っていたな。
「いづれのおほんときにか 女御更衣あまた…」を暗誦できなくても
企業やお役所には就職できる、かもしれない。ワープロ打つのに
(時はウィンドウズ95さえなかった頃だ)「第二次ポエニ戦争」の知識は
必要ないかもしれない。

文系の生徒は「クエン酸回路」のことなど知らなくてもいいと
思うかもしれないし、理系の生徒はローマ皇帝の知識なんか
要らないと思うかもしれない。馬鹿を言うな、若い頃から視野を狭くするなと
高校の先生は皆そう言った。成績なんか悪くてもいい、自分に必要なさそうな
苦手な分野の授業であっても、少なくとも高校時代だけはその場に身を置き、
おのがアタマをなるべく多くの分野にさらしておけと先生は言った。

どの生徒にとっても「受験必須科目」であった英語の、
一番成績のよいクラスを担当していた辣腕おばあちゃん・K先生が
先生の中でいちばん「他の科目もおろそかにするな」と言っていた。

国語をきちんとやっていないと、英文和訳で日本語とは思えない
トンデモな文章を書くようになるから国語はしっかりやりなさい。
英語は綺麗な発音で会話さえ上手にできるようになればいいと思うな、
世界史・日本史・地理・科学・芸術、それらを勉強することもなくて
それで一体外国人と英語で何を話すつもりでいるのか。

裏当番は最初の二年間、この先生に英語を教わっていた。
最後の一年間は英語の成績が落ちて、二番手のクラスに移ったが
二年生が終わった時K先生も母校を離れてしまったので、
三年生の英語トップクラスは別の先生担当になっていた。
英語トップクラスの子たちはあと一年、卒業するまで
K先生の授業を受けたかったと言っていた。

いまどきの高校生は、裏当番が高校生だった頃よりも
週休二日で授業日数が減ったのに社会科の必修科目は増え、
また裏当番の頃には存在しなかった「情報」なる科目まである。

それでいわゆる「進学校」が受験に必要な国語・英語・数学の
特訓授業のための時間を確保しようとしたら、そりゃあ
さしあたって必要なさそうに思える地理歴史その他の授業を
つぶそうとするだろう。そうでなければ授業時間自体を増やすしかない。
裏当番の母校に週二回の七コマ目や、毎週土曜の四コマ目が存在したように。

そういえば、裏当番の母校って今はどういう授業体制なのかしら。
今でも巷の高校の週休二日に逆らって、土曜も四コマやってるかしら。
特別進学クラスの七コマ目と放課後のゼミは健在かしら。

ホームページがあったので行ってみた。
おお、土曜授業健在なり。しかし第二と第四土曜日は「ゆとりの日」として
休校になっているらしい。その分、特進クラスの七コマ授業の日が
どうやら裏当番の在校時より増えている様子。どうも月~金すべて
七コマあるらしい。

がんばれ、J学院・特進コースの後輩たちよ。辺鄙な立地と、
七コマ授業と、まずい弁当給食と、たまにその給食に付いてくる
おやつのみそピーと、毎週土曜日の、箸で四角く切れると評判の
冷え固まったカレーの給食に負けず高校生活を楽しみ、
大学受験を乗り切ってくれたまえ。

裏当番が高校三年の頃、特進の学年主任だった先生が
今は母校の校長先生である。お元気だろうか。

裏当番在校時の校長は、全校集会のたびに頼山陽の話ばかりして
しかも、いつも「今日の話を三つに分けます」というのが口癖で
(三つに分ける必要さえない時もそう言うので、生徒の物真似の
格好のネタになっていた)いけ好かない御仁だったが、F先生が
今は校長だというのなら、全校集会ももうちょっとマシに違いない。

カリキュラムも見てみたが、一応表向きは必修科目も全部やってるらしい。
勿論、ホームページは建前で、裏では世界史を潰して…ということも
考えられなくはないが、現校長があの先生であればそんなこと許すまい。
だいたい、平日七コマ+土曜の四コマ授業までやっておいて
これで「履修漏れ」が発覚して全員補習授業なんてことになったら
特進の生徒はブチ切れるよ。過労死するよ(先生もだよ)。

たぶん、であるが、当番の出身校がある県の
不名誉きわまりない「履修漏れ発覚6校」の中には
裏当番の母校は入っていないものと思われる。
だよね?だよね?校長先生。これでもし…いやいや。

裏当番の母者は言う。
「受験に必要ない科目はやらないと抜かす先生や生徒がいる、
今の状況を変えるには受験科目を昔並みに増やすしかないね。」

それを言われると、お気楽三科目受験生だった裏当番は
身の置き所がないんであるが…。しかしそろそろ、例の
「大学全入時代」が来るんじゃなかったかね。
子供の数が少なくなって、大学側の募集人数よりも
大学を志望する高校生の数が少なくなってくるはずだ。

いっそ、あれだ。大学入学試験じゃなくって
全国共通の高校卒業資格認定試験を作るとかね。
それで、高校で履修すべき全科目の試験をするんだ。
だったら、全部の科目を勉強せざるを得んだろう。
それの成績表を持ってって、大学に入学の申込をするんだ。

あ、駄目か。今だって履修科目数の改竄が行われてるんだから。

まあ今回の事件、受験間近になって履修科目不足が判明した
当該高校の生徒にはまことにもってお気の毒様ではあるけれど
「今さら受験に必要ない科目なんて勉強したくな~い」などと
インタビューで抜かしている高校生の記事など目にすると
それ以外の「全部履修してきた」高校の生徒がそれを見て
「馬鹿こくでねぇ!」と怒り出さないか、とも思う。

たとえば裏当番の母校のコなんか(履修漏れがないと仮定して)
こりゃあ怒るよね。兄弟姉妹で、同じ県内の別の高校に行っててさ
(裏当番んちなんか、ちょうどそうだった。姉の裏当番は私立高、
その妹は県立高に進学した)片方が必修科目を生徒に履修させてなくて、
もう片方はちゃんと履修させてたとしたらさ。

きょうだいのうち、履修漏れがあった方の学校に行ってる子が
「今さら授業は受けたくなぁい☆」なんて抜かしたら、
悪いがきょうだい喧嘩、家庭争議勃発だわよ。
少なくとも裏当番家でそんな事態になれば、喧嘩になる。
もっとも、兄弟姉妹が別々の高校に行っていれば、両方の高校で
履修漏れを隠していない限りは、それぞれの履修状況を見比べて
親が「あれ、片方の科目数が足りない」と気付くだろう。気付かないか?

…そうか、成績表の改竄もしてるからわかんないこともあるのか。
アタマが痛くなってくるなあこの事件。

現役高校生とその親御さん、それから来年以降高校に進学する
中学生とその親御さんには大変な事件であろう。
高校を卒業して久しい裏当番も、この事件には
ずっと注目している。来春卒業予定の現三年生、どうなるんかな。
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by ura_hoshimi | 2006-10-28 19:33 | 裏当番記す

金魚娘その後

今日、近所に出かけた帰りにコンビニに寄ったら、
「小悪魔グミ」「小悪魔ソフトキャンディ」という商品を見つけた。
これなんですけどね。うわ凄いなこのお菓子!
うちの小悪魔の土産に買って帰ろうかしらん。
しかし、開けて食べたら不味かったって言うんじゃ嫌だな。
結局買わずに帰った。

先週撮影した金魚娘の写真、残り。ちょっと『蜜のあはれ』風。


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…ナニ撮ってんだ私(汗)。

彼女の下に敷いてあるチェックの布地は、敷物ではなくブランケット。
この夏『ほぼ日』の通販で買ったコットンニット地の膝掛け毛布。

さらりとした風合いとしっとり身体にまとわりつく適度な重さ、
多色使いの編みこみで表したチェック柄が気に入っている。
あんまり肌触りがいいので、もう一枚色違いを買えばよかったかと
思っているくらい。

金魚襦袢が出来上がったとき、このブランケットを敷物にして
『蜜のあはれ』の一場面を再現しようと思いついた。
すず子さんを寝かせてみたら、暗緑色・濃紺・緋色の大きなチェックに
緋色の絞りがよく映えてきれい。道具立ては完璧だ。よし行ってみよう。

金魚の「あたい」は、老作家・上山の恋人になってあげる、と言う。

「あたいね、おじさまのお腹のうえをちょろちょろ泳いでいってあげるし、
あんよの太ももの上にも乗ってあげてもいいわ。お背中からのぼって
髪の中にもぐりこんで、顔にも泳いでいって、おくちのところにしばらく
とまっていてもいいのよ。そしたらおじさま、キスが出来るじゃないの。
あたい、大きい眼を一杯にひらいて唇をうんとひらくわ。あたいの唇は
大きいし、のめのめがあるし、ちからもあるわよ。」


しかし、ただでは嫌だと言う。頸飾りだの時計だの、お洋服や靴も
買ってくれなくちゃ嫌だって。金魚の癖に。それ以外に月五万円は
お手当てを貰わなくっちゃ。五万円というのは上山の小説一本分の
お金に相当するので、そんなに出せないと言われて、それではと譲歩して
月一万円。でもクリイムだのクチベニだのはその他雑費として
随時出してもらうことに決定。ちゃっかりした金魚なのである。

交渉成立して、金魚が「おじさま」に向かって言う。

「おじさま、もう、そろそろ寝ましょうよ。
今夜はあたいの初夜だから大事にして頂戴。」


…おいおいおいっ!
ただ金魚だと思って読めば、「ナマイキな」と微笑ましく読めるのだが
この『蜜のあはれ』の金魚は人間の少女になってお洋服着て丸の内へ
お出かけすることもできるような金魚なんである。今はただの金魚に
戻っているっていうんならいいのだが、しかし―

(上の金魚の台詞のすぐ後に続く上山の台詞)
「大事にしてあげるよ、おじさんも人間の女たちがもう相手にしてくれないので、
とうとう金魚と寝ることになったが、おもえばハカナイ世の中に変わったものだ。
トシヲトルということは謙遜なこと夥しいね。
ここへおいで。髪をといてあげよう。


おいおいおいっ!ということはやっぱり人間型…
こんなんだったらおねーさんもうホンマに…(上に貼ったのと同じ画像↓)

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この後、お布団の上でいちゃいちゃと「金魚」と「おじさま」の会話。

「これは美しい毛布ね」
「タータン・チェックでイギリスの兵隊さんのスカートなんだよ、
きみに持って来いの模様だね。」
「これ頂戴、」


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「何にするの、厚ぼったくて着られはしないじゃないか。」
「大丈夫、スカートにいたします、まあ、なぜお笑いになるの。」
「だってきみがスカートをはいたら、どうなる、」
「見ていらっしゃい、ちゃんと作ってお見せするから。
どう、あたい、つめたいからだをしているでしょう。
ほら、ここがお腹なのよ。」(この後、金魚のお尻談義が続く)


『蜜のあはれ』を最初に読んだ時、思い浮かべたタータンチェックは
「ロイヤルスチュアート」みたいな赤系のチェックだった。
でも、うちにはロイヤルスチュアート風のチェックの毛布はない。
思いついて「ブラックウォッチ」に赤ラインが入ったような
「ほぼ日エアラインブランケット」を使ってみたらよく似合った。

考えてみたら、ぴかぴかひかるオレンジ赤のホンモノ金魚ならば
ロイヤルスチュアートの毛布に載せても目立つかもしれないけれど、
赤い絞りの襦袢を着た金魚娘だったら、ブラックウォッチ系の方が
似合うよね。このブランケットがこういう風に役立とうとは。

お針当番は、タータンの中では、「ロイヤルスチュアート」と
衛兵のキルト用だったという濃紺と深緑のみのチェック、
「ブラックウォッチ」の二つが好きだ。定番すぎる好みだけれど。
鮮やかで深い色のが好きで、白の多いタータンは好きではない。
たとえば同じ「スチュアート」でも「ドレススチュアート」は嫌なのだ。

子供の頃、ロイヤルスチュアート風のウールのプリーツスカートを
持っていた。その頃手芸クラブに入っていて、材料を買いに行ったら
ハンカチ売り場で全く同じ柄のハンカチを見つけて嬉しくなって買った。
ロイヤルスチュアートのスカートが入らなくなった頃、今度は
ブラックウォッチのプリーツスカートを履くようになった。
同じ柄のハンカチが売っていないかとあちこち探し、
とうとう見つけてこれまた喜んで買った。

今は、タータンのスカートを一枚も持っていないが
タータンチェック風のハンカチや木綿地を見かけると必ず買ってしまう。
この秋も、いいタータン柄のハンカチを見つけて三枚買った。
ひとつはブラックウォッチ風、もうひとつは臙脂系のチェック。

ブラックウォッチ風は二枚買った。一枚は自分用。もう一枚は「娘」用。
座っているすずさんが、下に敷いていたのがそのハンカチ。
こっちのハンカチは、後で娘たちにスカートでも縫ってやろうかと思って。

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「それならおじさま、早く仕上げてね。」

へいへーい。
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by ura_hoshimi | 2006-10-22 01:08 | お針当番記す
お針当番、絶好調。珍しく熱心に更新などしている。

現在、お針当番のもとにいる「娘」たちは3人+1である。
一人、専用衣装を縫ってやっていないために写真のない娘がいる。
「+1」というのはタイニー・ベッツィ・マッコールで、こちらもいまだ写真なし。

キャッスルコレクションで「カオリちゃん」を買う予定なので
(髪色、まだ選びかねている)遅くともこの冬にはもう一人増える予定。

娘たちは増やさないつもりだったが(これからも極力増やさないつもり)、
こう人数が揃ってくると、前々から温めていた夢が頭をもたげてくる。

かなり前、正確には今年の早春ごろからお針当番は野望を一つ抱えていた。

「 執 事 人 形 が ほ し い 。 」

最初に思いついたのは、去年の冬に大量のドール振袖を裁断しているとき。
当時、「娘」は二人しか居なかったのに、裁ったのは十三着分もの布地。
そのとき、「あと二人くらい娘がいてもいいなあ。」と危険なことを考えた。

あと二人というのは、四人いたら細雪ごっこができると思ったから(笑)。
お針当番が構いきれそうな人数は、最大でも五人程度。
今度「カオリちゃん」が来たらその四人に達するわけだけど
本当はシオンもほしい(今のところ惹かれる仕様のが居ないので保留中)ので
ぎりぎり五人までと考えている。

(ベッツィ―今いる一体で充分満足―はこの数には入れない。)

細雪→お嬢様が四人…と連想して、「それならば執事もほしい」と
発想が飛躍した。四人四様の「お嬢様」たちに振り回されて、
(いじめられて、とも言う)心を痛めたり胃を傷めたりする
ナイス美老人の執事人形がほしい。

お針当番、「メイドさんとご主人さま」というシチュエーションには
ちっとも萌えないタチである。メイドさんのコスチュームは可愛いと思うが
メイド喫茶に行きたいと思ったことはない。そもそもお針当番は、
あの「ご主人さま~」呼ばわりが気に食わないのである。

なぜ「ご主人さま」なのだ。「旦那様」と呼びたまえ「旦那様」と。
アラビアンナイトのランプの精じゃあるまいしご主人さまとは何事か。
お針当番にとっては森茉莉における「パイがピーとは何事か」に匹敵する
不機嫌のタネである。しかも、たとえ客を「旦那様」と呼ぶメイド喫茶が
どこかに存在したとしても、女であるお針当番はその店で「旦那様」とは
呼んでもらえないのである。二重に気に食わないのである。

メイド服を仕立てて、うちの史子姐さんに着せてみたい気もあるけれど
娘たち全員に揃いのメイド服を着せて愛でようという気にはなれない。
史子姐さんはとても有能なメイドさんになりそうだけど、
そもそもお針当番の中では姐さんはかなりお嬢さんな人なので
メイド服を着せたところで「他の娘に仕えさせる」ことなど
とてもじゃないけれど出来ない。

(かといって、史子姐さんがメイドないし女中を使っている様というのも
なんとなく想像しにくいものである。執事に命令している様子なら
容易に想像できるんだけど)

「メイドさんとご主人さま」には萌えないお針当番であるが、
「お嬢様(あるいは奥様)と執事」には大変に萌えを感じる。
父親、あるいは祖父の代からずーっと仕えている老執事なら
さらにいい。ついでに美老人だともっといい。

(祖父というのは執事の祖父、という意味であって
お嬢たちの祖父という意味ではない。
うちの娘たちは、お針当番設定では「女系家族」の出身で、
当主は代々女性であるから主人サイドから見た言い方だと
「大おくさまの代から」ということになる)

P.G.ウッドハウスの「ジーヴズ」みたいに切れ者で
(彼は執事じゃなくて正確には従僕。仕えているのは貴族の若旦那)

アシモフ『黒後家蜘蛛の会』の「ヘンリー」みたいに有能で
(彼もまた、執事じゃなくて高級レストランの給仕だが)

「サンダーバード」に出てくるレディ・ペネロープの執事パーカーみたいに
鹿爪らしい顔で仕えながら、主人のためには格闘から金庫破りまでこなす(えー;)

そんなステキな執事になれそうな6分の1美老人ドールはおらんかのう。
日本人執事でも、外国人執事でもいいのだけれど。

外国人の執事が代々仕えている日本人の家っていうのも
面白いと思うのだけど。外国人の執事だったら英国人か独逸人かなあ。
なんだって英国人や独逸人が日本の女系家族に仕えるようになったのかは
大いに謎だけれど。露西亜人と日本人の混血っていうのもいいなと思うのは、
はい、『甘い蜜の部屋』のドゥミトゥリイが頭に浮かぶせいです。
(彼は執事ではなく、別当というか馬の世話係ですが…)

英国・露西亜・独逸あたりの外国出身執事ならば
「ヘンリー」「ジェイムズ」「カスパー」「イワン」なんぞと
名前を呼び捨てにしたいのだけど、日本人の執事だったら
「川島」とか「村山」とか苗字を呼び捨てにしたい気分。

(ちょっと待てよ、「サンダーバード」の執事「パーカー」は
思えば苗字だなあ。ジーヴズも多分、苗字なんだろうなあ。
ちなみにパーカーのファーストネームは「アロイシャス」である。
ジーヴズのファーストネームは不明。)

川島っていうのは今なんとなく思いついた苗字だけれど
(たしか京極堂シリーズに川島っていうキャラクターがいたよな)
中々いいと思う。日本人執事ドールを手に入れられたら、
川島って名前にしてやろう。

執事用の男性ドールは、あまり可動性がなくてもいい。
早い話がフィギュアとかでも構わない。燕尾服か、そうでなければ
執事らしい服を身につけていて、直立不動で立てればそれでいい。
勿論、ボディに可動性があればそれはそれで楽しいだろうが。

譲れないのは「執事らしい顔立ちと髪型」である。
にやにや笑っていてはいけない。謹厳な顔がよろしい。
若くてはいけない。少なくとも中年か、老人に見えなくてはならない。

ホストのような髪型ではいけない。オールバックが最高である。
ブロンドや茶髪ではいけない。黒髪か白髪、あるいは灰色の胡麻塩がよい。
目の色は黒か茶、グレーがよい。シワは、あったほうがよい。
メガネもいい。なくてもいいが、似合っていれば。

ヒゲは、短く刈り込んだ口ひげのみ可。アゴヒゲは駄目である。
お針当番の基準では、アゴヒゲがあっていいのは執事ではなく
「実のおじいちゃん」である。使用人はアゴヒゲ禁止。
ヒゲなしか、口ひげ。口ひげといっても、レット・バトラーみたいな
いやらしいのは駄目だし、ヒットラーみたいな歯ブラシヒゲもイヤだ。
結構難しい。『動物のお医者さん』の菅原教授みたいなのは、まあ許せる。

そーんな難しい条件の人形が、そう簡単に見つかるわけもない。
いっそ素体を買ってきて、自分で植毛・ペイントするしかないか。
しかしヘッド作りは未経験のうえに男人形で老人って難しそうだ。
誰か出来る人を探して頼むにも「執事にしたいので美老人ヘッドを
作ってください」なんて恥ずかしくて言えない。

そう思っていた矢先。
お針当番が考える「執事ヘッド」の条件・八件のうち
六件まで当て嵌まる老人ドールをみつけたのだ。
その仕様はというと…

髪は濃いグレーと白の胡麻塩風。髪型はオールバック。
これ植毛か?モールドにペイントしてあるのか?よくわからないが。
目の色は、何色かはっきりしないがグレーか青と思われる。
眉毛はブラウンぽい色だが許容範囲。
短い口ヒゲがある。髪と同じ胡麻塩。
付属品としてメガネがついている。

と文字で書くと「おお、いいじゃんいいじゃん」と思うのだが。
その実態は…これだ。

ひとつひとつのディテールはいいんだ。
「アルベール」っていう名前も執事っぽくていい。
(フランス人の名前であることには目をつぶる。)
服がいかれているのだって、着替えさせればいいことなんだ。

胡麻塩オールバックで口ヒゲにメガネ、こんなに当番好みの
ステキ美老人パーツがのっかっている土台の顔が、嗚呼…!!
エレーヌおばあちゃんも、とてもおばあちゃんには見えないドールだが
アルベールおじいちゃんもひどい。なんか、この写真だと
口ヒゲがずれているようにも見えるんですけどね。

それでもお針当番の心はぐらぐらと揺れている。
もっとステキな美老人の執事ドール候補が見つからない限り、
こいつを注文してしまいそうでとても怖い。
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by ura_hoshimi | 2006-10-15 01:40 | お針当番記す

赤いべべ着た 後編

引き続き、すず子さん as 金魚姫である。

(金魚姫で検索したら、着物ドールの杏Annzに、その名も「金魚姫」っていう
ギフトセットがあったのね。今年の9月末発売。赤い匹田模様の着物に
ダークカラーの禿髪―はげがみじゃない。かぶろがみ―ですず子さんと
かぶろ、じゃないかぶる。杏Annzの金魚姫はこれ。
ところで「杏」、Annzと添え書きしてあるにもかかわらず、今までずっと
「あん」って呼ぶんだと思ってたよ!「あんず」なのか…そうか…。)

帯は共布、ひとえ仕立ての兵児帯風。
金魚の尻尾に見立てて大きな大きな蝶結びにした。
赤い絞りを金魚のウロコに見立てているこの扮装だけど
考えてみたら尻尾にはウロコはなかったんだっけ(汗)。

本当は、真っ赤な無地シフォンのリボンでも買ってきて
それを帯にしたかったのだけど、手抜きで共布帯(新宿オカダヤの
リボン売り場に10cm幅くらいのシルクシフォンのリボンがある。
この扮装の帯としてうってつけの素材なんだけど、お高いのと
新宿まで行く元気がないのとで…^^;)


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この「尻尾」が金魚姿のかなめなので、気をつけてふんわりふんわり結ぶ。

「おじさま、そんなこと言いながらおリボンの『たれ』のところが
右と左で違う長さになっているわ。これじゃみっともないから、直して頂戴な」


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「あたいだちの尻尾は大切な部分なのだから、丁寧に扱って頂戴。
上の『わ』のところは垂れ下がらないようにふんわり短めにね。
下の『たれ』の部分は少し長めにして、左右をそろえるの。」

注文が多いねえ。これでどうですかね?

「おじさま、お上手よ。」

どうもありがとう。


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遊女風に、帯を前結びにしてみた。
ついでに少し襟もとをゆるめて、ちら見せを狙ったのだけど…失敗した。
下品になっちゃった…すず子さん、胸のところはだけるの、似合わないのね。
足見せまではどうにかOKだったのに(参考画像
胸をはだけるのはNGだったのね。やっぱり貧ny(^^;)☆\(--;)


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やっぱりすず子さんみたいな貧ny…いや、少女っぽい子は
いくら遊女風でも襟元はきっちりの方が似合うね。

「おじさま。あたいの帯、前結びと後ろ結びのどちらがお好き?」

より金魚らしいのは、やっぱり後ろ結びかな。
後ろ姿が可愛らしいのが、金魚のいいところだよ。

「でも、前結びだと仰向けに寝っ転がるのに便利よ。」

仰向けに寝っ転がったりしなくていいんだよ、金魚なんだから。

「おじさまのうそつき。お好きな癖に。」

…何を言うかこの金魚娘は(言わせているのは私だが)。

この後、元通り後ろ結びに直す前に
前結び帯で仰向け寝っ転がり画像を何枚も撮ったのだけど
邪念が入りすぎたせいかどれもピンボケで使えず、削除。
うつ伏せ画像はあるんだけど(笑)。後で、それ使って
『蜜のあはれ』の会話再現劇でも作ってみようと思っている。
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by ura_hoshimi | 2006-10-14 22:46 | お針当番記す

赤いべべ着た

The time has come
(とうとうこの時が来た)
to be a lover from the Argentine,
(アルゼンチン生まれの伊達男に変身だ)
to slick my hair down with
Brilliantine,
(髪をブリリアンタイン←整髪料 で撫で付けて)
and gargle heavily with Listerine.
(リステリンでがっつりうがいをしよう)

上記はミュージカル『プロデューサーズ』の一曲
‘Along Came Bialy(「ビアリィ様登場」、ってとこか)’。

ブロードウェイの昔敏腕・今落ち目のプロデューサー・マックスが、
ニューヨーク中の金持ちの老婦人からお金をかき集めるため
お婆ちゃん好みのラテンな色男の扮装をして出かける時に歌う。
演じるネイサン・レインは情けな系のちっちゃい小太りなおじさんで
扮装したところでどこがラテンな色男なのかさっぱり、って感じだが
劇中のお婆ちゃん連には大ウケ・大モテである。

今日のお針当番、マックス・ビアリストックではないけれど
‘The time has come’な気持ち。とうとうこの日が来た。
ブログのスキンも「友禅・赤」に変えたし(派手!)
敷物代わりの格子柄ブランケットにアイロンも当てた。
予定よりも二ヶ月も遅れて、そろそろ紅葉の季節になって
やっと完成したのが―これ。


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とうとう作ってしまった。真っ赤な単衣の長襦袢…のようなもの。
長襦袢にしては長すぎる着丈に、中途半端な長さの振袖。
襦袢と言いながら、これに重ねて着る表着は作っていない。
コスプレ用長襦袢とでもいうか、これだけを単品で着る(着せる)。

元は表参道の道端で売っていた古着の山から発掘した帯揚げ。
相当古いらしく、虫か劣化によるものかわからない小穴がちらほら。
しかし素材は一応絹である(と、お店のおじさんが言っていた)。
一枚500円なりき。高いか安いかようわからん。

生地が薄くてふにゃふにゃしていて、泣きたいほど縫いづらかった。
絞りという布の性質なのか、どんなにアイロンでおさえても
縫い代が落ち着かない。

襟や袂がぷくぷく浮いてくるので仕方なく端っこを星止めした。
背縫いや裾線が曲がって見えるのはお針当番が雑に縫ったせいも
あるけれど、仕上げアイロンをかけてもかけても、しばらくすると
絞りの凹凸が戻ってきてこんな風にふにょふにょと歪んでしまうのだ。


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細長い余り布の周囲をまつって、兵児帯風の帯も拵えた。
幅2.5mmの三つ折にしてちまちまとまつる作業が辛かった…
長辺の片方は既に縫ってある縁を利用したけれど、残りの三辺を
全てまつるのに要した時間は一週間(遅すぎである)。
他にも余り布が出たので、今もう一本兵児帯を拵えているところ。
タイニー・ベッツィの浴衣用にでもしよう。振袖用の帯揚げなんかも縫った。

ところで上の画像、上前の膝あたりに写っている白っぽい斑点は
なんなのかというと…


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布を全部裁断してしまって、背縫いと袵縫いまでしちゃった時点で
一番目立つ上前にぽつぽつと虫穴があるのに気付いてしまったのだ。
よりによってこんなところに~。もう身頃を裁ちなおせるほどの布地はない。
仕方がない、どうにかしてボロ隠しを…と考えて、なぜか薔薇の刺繍。
下手くそだなあこの刺繍。穴は4つほどジグザグに並んでいたが
刺繍はバランスを考えて6つにした(しかしちっともバランスがとれてない)

なんでピンクの段染め刺繍糸なんか使ったかなあ私。
真っ赤な薔薇にすれば遠目には目立たなくてよかったかも。
後悔先に立たず。

ところでこの後、バリオンローズステッチの出来の悪さに
「きれいな薔薇をマスターしたい!」という気持ちがムラムラと起こり
金曜日に「A to Z バリオンステッチ」という前から買いたかった本を
買ってきてしまった。バリオンローズステッチ、好きなんだよね。
上手に刺せるようになったらドール用の薔薇刺繍帯でも作ろう。


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さて、完成したので着せるのだ。すず子さん、こちらにおいでなさい。
これを着て可愛い金魚娘になりましょうねえ。

「室生犀星の『蜜のあはれ』みたいな?」

そう、それそれ!


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着 せ た…ぐはっ。金魚だ金魚。
か わ い い(←親莫迦)。

色々と難のある布地、難のある縫製のボロ着物(襦袢)でも
それなりに着こなしてくれる有能モデルすず子さんに感謝。
すずさん、やっぱり赤が似合うなあ。赤いおべべに黒髪が映える。

振袖にしたのも、着丈が長いのを端折らずに着せているのも
兵児帯風のを大きく蝶結びにしてあるのも、全て金魚っぽくするため。
写真ではよくわからないけれど、この布地は古びて薄くなっているのを
ひとえ仕立てにしてあるせいで、腕なんかがうっすら透けるのですよ。
えろすぎて、着せつけながら何度か気絶しかけたお針当番であります。

胸の薄い、幼児体型のすず子さんでコレなのだから、胸の豊かな、
太ももむっちりのお姐さんに襟ゆったりめで着せ付けた日には
お針当番、本格的にあの世に行ってしまうかもしれない。

(大丈夫、お針当番のところにはそんな体のドールはいないから)

…じゃ、じゃあすず子さん、これに入ってみようか。

「…金魚鉢?」


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うわあ、金魚だ金魚(画面には一部分しか映っていないけれど、
丸くて、ヘリのところが波打ってて青色になってる昔風の金魚鉢。
金魚鉢単体で写真撮るの、忘れてしまった。可愛いんだけど)。

ねえねえ、「あのね、おじさま」って言ってみて言ってみて。

(註:コケティッシュな金魚の少女と七十歳の作家との会話体小説
『蜜のあはれ』で、金魚が飼い主の作家に「おじさま」と呼びかけている)

「あのね、おじさま」

なあになあに?


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「あのね。この金魚鉢、ちょっと狭いわ」

ああ…ごめん、もう一回り大きいのにすればよかったね。
どういう座り方しても足がつかえたり頭が出ちゃったりするもんね。

「そうよ。これじゃ金魚鉢っていうより茶碗風呂だわ」

ゲゲゲの鬼太郎ですか。妙なものを引き合いに出すね。

「だって、人語を喋る金魚娘って妖怪の一種じゃなくって?」

確かに『蜜のあはれ』の金魚嬢は、やたらと美人の幽霊と出会って
「田村のおばさま」って呼んで親しくお話なんかしちゃってるけどね。
作家の「おじさま」のお腹の上で遊んでいたかと思うと、
ハンドバッグなんか持って丸ビルの歯医者に通ったりもする
キュートでハイカラな金魚さんなんだよ。

「あたいも丸ビルって行ってみたいわ」

あたいって、『蜜のあはれ』風になってきたね。
その格好のままじゃ連れて行けないよ。
破廉恥すぎるってんで逮捕されちゃうから(当番が)。

「じゃあ丸ビルに行けるようなモダーンなよそゆきがほしいわ、おじさま」

アゾンで買った赤いレトロ調のミニワンピースがあるだろう。
あれに赤いストラップシューズを履いて、ハンドバッグを持てばいい。

「ふーん。…ところでね、おじさま。」

(私もすっかり「おじさま」になったな)
何かな?(…と、ついカメラを持ったまま顔を近づける)


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「ここに入ってるのも飽きたわ。出して頂戴」

(後編へ続く)
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by ura_hoshimi | 2006-10-14 22:18 | お針当番記す

まつりまつり。

昨日、裏テント日記のスキンを一時的に変えた。
「赤い鹿の子模様にちょうちょ」の着物っぽい柄だったのだけど。
派手派手しくて、見ていてくらくらするのでまた変更。

今使っている「シーズン」シリーズは春夏秋冬と4バージョンあるのだが
どれも可愛らしいので気に入っている。紅葉の模様、かわいいな。
「例のあの服」が完成して裏テントに出すことになったら、
またあの派手な赤い鹿の子模様にちょうちょ柄のスキンにするつもり。

お針当番、今日も今日とて「まつり縫い」を続けている。
もともと薄手なのが、古くなったのでさらに薄く弱くなっている絹地を
絹縫い針と薄地用手縫い糸でちまちまとまつっていく。

これが終わったら…古びて弱くなった薄手の絹地になんか
もう金輪際手をださないぞ、と誓う。がさつなお針当番には
繊細な古絹地を扱うのは無理だとよくわかった。
現代ものの布で、気に入った色柄を探して縫っていこう。
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by ura_hoshimi | 2006-10-12 00:13 | お針当番記す