某所で新月予報を出している「星見当番」の裏日記。裏当番&裏テントチームが執筆を担当


by ura_hoshimi

カテゴリ:お庭番記す( 14 )

花のやうな人

【お庭番とお針当番、記す】

9月、二度目の三連休。
やっと暑さが和らいできたので、庭を見回る元気も出る。
(先週末も涼しかったが、毛虫大発生で庭に出られなかった)

夕方、カラスウリの蕾をとってきて開いてくるのを連続撮影。
(その模様は表テントに載せた)

カラスウリの花はゆっくりゆっくり開くので、待ってる間にこんな一枚も。

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ピンボケしちゃってるけど(いつものことさ;)。
直径2.5cmの小さな花でも、うちの「小さいひとたち」にとっては
顔ほどもある大きな花。キサラ族は顔が小さいからなおさらに。

うちのキサラ族の中でも、史子姐さんには白い花が似合うと思う。
(小美人のメイメイも、髪の色が似ているし、きっと似合うだろうな)
白い花のなかでも、いい香りのする白い花が。水仙、すみれ、ジャスミン。
本当は、茉莉花を持たせて撮りたかったのだけど、今日あったのは
皆昨日より前に咲いた花で、咲きたての新鮮なのがなかったのだ。
だから代わりにこの花を。

これ、どこにでもあるオシロイバナ。誰もあまり言わないけれど、
オシロイバナにも香りがある。ちょっと胡瓜系の、夏らしい甘い香り。
お庭番は、白いオシロイバナが一番好きで、でもお店で種を買うと
赤や黄色の花が咲く種とミックスになっているから嫌だと言って
去年、白い花を咲かせる種だけを選んで調達してきた。

近所で、道に面した生垣に毎年オシロイバナを咲かせている家がある。
その中で白い花が咲く株に目をつけておいて、去年のちょうど今ごろ
夜陰に乗じてこそーっと種だけを頂戴してきたのだ。この種泥棒!

種の調達元(笑)が赤・黄のオシロイバナと混ぜ植えにしていたので、
もしかして交配して白に赤や黄の絞りが混ざった花になるかもと
怖れていたのだが、さいわい咲いたのは純白の花ばかりだった。

(オシロイバナは、交配による混色が置きやすい。黄色に赤の絞りで
遠目にオレンジに見える花や、赤白が混ざってピンクに見える花が
容易に出現する。だから理科の教科書で遺伝の法則を扱う章に、
よく取り上げられていたりする)

種は、庭と外の道路に面した植え込み部分と両方に播いた。
外の植え込みに播いた分だけが芽を出して、大きな株になった。
植え込みは家の東側にあって日当たりがいいからだが、
そこに播いたのが大きく育ってくれて、お庭番は嬉しい。

咲いたところをベランダの椅子にかけて眺めることはできないけれど、
道ゆく人に見てもらえる。ありふれた花だけど、白一色だとちょっと見もの。
夕暮れ時には、いい香りもするし。根こそぎにさえしなければ、
できた種はご自由にお持ち帰りください。うちの株も、そうやって
よそのうちからつれて来ました(笑)。

来年からは、こぼれ種で毎年咲いてくれるだろうと思うと楽しみ。


追記

花に隠れて、ほとんど見えないけれど史子姐さんが着ているドレスは
カレンダーガール・スカジャンサヤカの黒いワンピース。
(オクにて服のみ調達。このドレス、とうとう4着揃えたので
あとは楽器さえ調達すれば念願のドールズカルテットができる。)
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by ura_hoshimi | 2007-09-22 20:01 | お庭番記す

スター・ヒース

【お庭番記す】

前々回の、幻のアネモオヌに続く幻の花物語。
今回もまた、森茉莉の作品から。


スターチスという細かな、美しい花があって、私はその花が大好きである。
英国の小説に、倫敦の郊外にヒースという花が茂っていると、書いてある。
それをスター・ヒースと言っていてスターチスと、
つづめて呼んでいるのだと思う。
(森茉莉 『ドッキリチャンネル』より)


お庭番がこの文章を初めて見たのは、ちくま文庫の
『マリアのうぬぼれ鏡(早川暢子―現在は早川茉莉―編)』である。
同じちくま文庫で中野翠編の『ベスト・オブ・ドッキリチャンネル』には
この箇所は収録されていなかったと思う。その後、復刻版全集を入手して
やっとこの箇所の前後を読むことができた。

上の文章が週刊新潮に掲載されたのは1984年。
(全集で調べたが、掲載年しかわからない)
読むたびに、どうしても笑いがこみ上げてきて
「茉莉さーん…!」と肩に手を置きたくなる箇所である。

この笑いは敬愛の笑いであって、決して決して、
森茉莉が嫌った「いやな薄笑い」ではないのである。
(少なくともお庭番はそう信じている)

ちょうど自分の実の祖母が外来語のことで
何かかわいい勘違いをしていて、それをうっかり
人前で披露しちゃった時に、傍で聞いていて
(おばあちゃーん…それ違うよー、面白いけどー!)
と思うような気持で、「茉莉さーん…!!」と思うのである。

(実際には、森茉莉はお庭番のおばあさん世代ではなく、
ひいおばあさん世代である。お庭番の祖父が、
森茉莉の長男・ジャック氏と同い年だから。)

スターチスの綴りはstatice 「スター・ヒース」ではない。
ギリシャ語のstatizoが語源。スタティーゾとは「止める」の意。
下痢止めの薬効があるらしい。

スターチスはイソマツ目イソマツ科イソマツ属。
以前は「スターチス」が種名であったが、現在は
植物学の分類が変わって「リモニウム」と呼ばれることが多い。

地中海沿岸原産で、全世界の海岸やステップ、砂漠など
乾燥した地帯によく生える。日本にも近縁種が自生している。
なお、英語ではwavy leaf sea lavendarの異名もある。
特徴(葉の形・花色・生息地)をよく表している名前だと思う。

なお、「倫敦の郊外に咲くという」ヒースは
ツツジ目ツツジ科エリカ属の総称。
南アフリカ・地中海・ヨーロッパなどに自生。
日本でも、園芸種のヒースが「エリカ」という名で
売られていることがある(ジャノメエリカ・スズランエリカ)。

「エリカ」というと人の名めいて、ヒースの日本名が
エリカなのかと思ってしまうが、エリカの綴りはerica
何語に由来していて、どんな意味なのか知りたい。
英名ヒースheath はもともと植物名ではなくて、
「荒地」という意味。それが、荒地に咲くエリカの名になった。

話は突然逆戻りするがお庭番は、スターチスを
「スター・ヒース」だと思っている森茉莉が可愛くてしょうがない。

植物学的分類も、原産地もどうでもいい、森茉莉が、
英国の小説に出てきたヒースとスターチスを結びつけて、
「スター・ヒース」と言ったなら、森茉莉の世界においては
もはや「そういうもの」なのである。

(しかし、本当に仏蘭西語以外の横文字には
とことん弱いお人だったんだなあ)

森茉莉が書く花の描写には、印象で書いているものが多くて
たまに大幅に間違っている(と思われる)ものもある。
その代表が「スター・ヒース」なんだが…と、これを書くために
『マリアのうぬぼれ鏡』を引っ張り出したら、件の箇所は
「空想」という章に載っていたので大いに笑った。
お庭番、今までそれに気付いていなかったんである。

(『マリアのうぬぼれ鏡』は森茉莉の作品から集めた
短い引用を「贅沢」「食い道楽」「幸福」「お洒落」など
11種類に分類して収めてあるポケット名言集的な本である)


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ピンボケ写真だがスター・ヒーススターチス。
この前、外出先の花屋さんで安売りしていたので
懐かしく思って買ってきた。白・濃紫・薄黄色
濃い紫みのピンクにあけぼの色。


紫と、薄黄とがあって、紫の方はその細かな花の中に、
小さな星のような花が咲く。それがひどく可憐である。
(同じく森茉莉『ドッキリチャンネル』より



「スター・ヒース」は間違いだが(でも、何ともかわいい間違いである)、
この「細かな花の中に小さな星のような花が咲く」は本当。
ただ、森茉莉が言ったように紫の花にだけ咲くのではなく、
ほんとうはどの色のスターチスにも小さな星の花が咲く。

スターチスの、花弁のように見えるのは実の所ガクで、
その中に咲く「小さな星のような花」が本当の花なのだ。
実はこの花、ごく短期間で散ってしまうので、
店売りのスターチスだと、既に花が散ってしまって
ガクだけになってしまっているものも多い。
(ドライフラワーにすると、この小さい花は落ちてしまう)

お庭番は、スターチスの色鮮やかなガクの中に、
ちゃんと白い花が咲いているものが好きである。
森茉莉も、その小さな花をちゃんと見ていて
「可憐だ」と言っているのがお庭番としては嬉しい。


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森茉莉が好きだと言った紫の花には「白い星」が
出ていなかったので、代わりに紫みの濃いピンクの花。
点々と見える白いのが、ほんものの花。
まったくスターチスは、星入りに限る。
可愛さ限りない、と森茉莉なら言うだろう。


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これは、薄い黄色のスターチス。これだけは黄色い星が咲く。


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この色のスターチスは、珍しい。
スターチスのピンクは、赤紫を薄めたようなのが多いのに、
このピンクには紫みを感じない。サーモンピンクを濃くしたような
お庭番の好きな言葉を使うなら「あけぼの色」という感じの色。
花屋さんに「この色のスターチスは珍しいですね」と
声をかけたら、「確かに珍しいです」と言っていた。

スターチスの色で、お庭番が好きなのは
薄紫と薄黄色。今回、黄色の薄いのはあったけれど
紫は濃い色しかなくて残念。しかしあけぼの色は収穫だった。

『マリアのうぬぼれ鏡』では、「それがひどく可憐である」
までしか引用されていなかった。全集を買って、
スターチスの箇所を探して読んでみたら、
この後半がまた可愛さ限りないのである。


嬉しいことに、私の所に用事を手伝いに来てくれる、白川宗道さんが
今度結婚した女(ひと)のお実家で、その花を栽培している、
ということで、薄い黄色の方は東京ではよく切れていて無いので、
今度からは、白川さんの奥さんのお実家から、いただける。
この間、白川さんがスターチスを下さったが、ごくごく薄い藤色のと、
少し紅味(あかみ)がかった紫のしか、その時にはなかった。
今度薄黄色のを下さるのを、待っている。とにかく今私は、
薔薇より、六月に咲く紅い(あかい)百合より、紫式部
(久米さんの近所の花やにある、紅みを帯びて小さな、
花というより何かの実のような花の名)より、
紫のと、薄黄色とのスターチスを、待っている。


紫式部は「実のような」じゃなくて本当に実ですよ、と
軽く突っ込んでおくけれど。

用事を手伝いに来てくれる人の、新婚の奥さんのご実家から
花を貰って「藤色と赤紫しかなかった」と文句を言ってるように
思えるが、まあ最晩年(1984年)のことでもあるし、
森茉莉だし、いいとしよう。「今度薄黄色のを下さるのを、
待っている」と雑誌に書いてまで催促されて、白川さんの
奥さんも苦笑されたのではないかとも思う。

でも、薔薇よりも六月の紅い百合(というのは、
百合の中で森茉莉が唯一好きな種類である)よりも、
「今は紫のと、薄黄色とのスターチスを、待っている」
という森茉莉の可愛らしいこと。

年のことを言ったら森茉莉は怒るかもしれないが
このとき森茉莉は81歳である。81歳のグラン・マダムが、
そんなに高価な花でもないスターチスの薄黄色のが
届けられるのを、子供のように一途に待っているのである。

東京に出荷されるスターチス類は、多く千葉県などで
栽培されている。産地である奥様の実家から、
市場を通さずおそらくは「白川さん」じきじきに
抱えて持ってくるのであろう薄黄色のスターチスには、
輸送途中で落ちてしまうことの多い星型の小花が、
こぼれずに残っていたかもしれない。

それを見た森茉莉は狂喜して
「薄黄色のにも星が出るのね」と言ったかもしれない。

その後、ドッキリチャンネルにはスターチスの話題が出ないから
待っていた薄黄色のスターチスを森茉莉が貰えたかどうかは
わからない。たぶん、貰えたと思うのだけど。
薄黄色のガクに浮かぶ濃い黄色の星に、森茉莉は出会えたろうか。

ところで、お庭番は森茉莉が花や植物の描写でよく使う、
「細かな」という言葉がとても好きだ。森茉莉が、
花や葉をさして「細かな」と書くたびに、お庭番は
森茉莉がその花や葉に向ける愛情を感じる。
お庭番は森茉莉の文体の影響を無意識に受けているので、
つい森茉莉調に書いてしまうが、「細かな」と書く時の森茉莉は
「ひどく柔しい(やさしい)」感じがして好きなのだ。

それから森茉莉は、花の描写に「星のような」という言葉を
使うのも好きらしい。サフランの花のことを、
「白くて、星が花に化った(なった)ような」と書いている。
そう書いた箇所では、サフランのほかに白い薄荷の花と、
白いジャスミンも好きだと書いている。

しかし、サフランと薄荷の花とジャスミンを並べて、
どれも「似た花である」と書いているのはお庭番としては
納得がいかないのだが。色は確かに、みな白、あるいは
白っぽい薄紫だが、薄荷の花とジャスミンとサフランは
形から何から違うと思うのだけど。これまた、森茉莉的
大雑把としか言いようがない。

また、サフランの色を「白」と形容しているのが不思議な感じもする。
この花は、森茉莉が子供の頃に見た思い出の花なので
父・鴎外が植えた花のひとつだと思うのだが、鴎外は
わざわざ白花のサフランを植えたのだろうか。普通、
サフランといったら薄紫の花だと思うが。

お庭番が「白くて、星が花に化ったような花」と言いたいのは
サフランではなくイフェイオン(ハナニラ)である。
ほとんど白に近い薄紫のと、純白のとがあって、
本当に星のような六弁の花である。

葉と茎に、ニンニク臭があるし、摘むとすぐ萎れてしまうので
切花には向かないが、花そのものには甘い香りがある。
清楚で、森茉莉に見せたってきっと気に入ってくれる筈、
とお庭番は思っている。きっと「ハナニラという名前は
気に入らないが、イフェイオンというのはいい」と言って
何かイフェイオンという言葉の響きについてのイメージを
喋ってくれそうな気がする。

今、お庭番の花壇では薄紫のイフェイオンが花ざかりである。
明日にでも、デジカメを持って庭に降りて撮影してみようかと思う。
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by ura_hoshimi | 2007-04-07 20:37 | お庭番記す

雪白のアネモオヌ

【お庭番記す】

昨日、「幻のアネモオヌ」のことを書いた後、
アネモネのことで色々検索をしていたら。

お庭番、とても素敵なアネモネを見つけてしまった。

その名は アネモネ・シルヴェストリス Anemone sylvestris
何種類かあるアネモネの原種のひとつで、真っ白な五弁の花を咲かせる。

ちょっとクリスマスローズ(ヘレボラス・ニゲラ)にも似ているし、
シュウメイギク(秋明菊または貴船菊)にも似ている。
でも、もっと清楚な花。しかも、アネモネの仲間には珍しく、
ほのかな香りがあるという。香りのある、雪白のアネモネ!
想像しただけでゾクゾクする。

アネモネ・シルヴェストリスの和名は「バイカイチゲ(梅花一華)」。
ちなみに普通のアネモネの和名は「ボタンイチゲ(牡丹一華)」とか
「ベニバナオキナグサ(紅花翁草)」という。

英語での別名は snowdrop windflower
windflowerというのは、アネモネ類の総称。
アネモネの仲間で、スノウドロップ(待雪草)と同じ時期に
純白の花をうつむいて咲かせるのでそう名づけられたのだろう。

庭の、スモモの木の下にアネモネ・シルヴェストリスを植えたい。
春先、ほとんど雑草化している青紫のムスカリやハナニラの間に
純白のsnowdrop windflowerが咲いたらさぞ綺麗だろう。

久々に、喉から手が出る花に出会った。
アネモネ・シルヴェストリス。ウチの庭にも、ぜひ欲しい!
森の木陰などに生えると言うから、半日陰のウチの庭でも
育ってくれるだろう。シュウメイギクの白花と桃花も欲しいけど、
日当たりが悪いと育ちにくいというので我慢していたところなのだ。
アネモネ・シルヴェストリスは「春咲きシュウメイギク」の名でも呼ばれる。

ところで、シュウメイギク―秋明菊―の英語名は
Japanese wood anemoneという。
アネモネと同じキンポウゲ科で、花の感じもなるほど、
アネモネ系なのだが、中国原産。欧米に渡ったとき、
何かの誤解で「日本の木立性アネモネ」とされたらしい。

日本は日本で、菊の仲間にはとても見えない花なのに、
秋に咲くというだけでキクと呼ぶし、綺麗だけど気の毒な気がする。

アネモネ・シルヴェストリス。雪の白、のアネモオヌ。
覚えておこう。秋になったら必ず苗を取り寄せよう。
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by ura_hoshimi | 2007-04-03 01:00 | お庭番記す

幻のアネモオヌ

【お庭番記す】

あっと言う間に4月。
都心より2日は遅い北関東のソメイヨシノも、
昨日の暖かさで一気に開いた。家のすぐ傍が広場で
周りにぐるりとソメイヨシノを植えてあるので、
この季節、暖かい夜に窓を開けると、風に乗って
ふわりと桜の香りが漂ってくる。

さて。3月のうちに準備だけはしておいたのだけど、
風邪やら確定申告やらで結局書けなかった話を一席。


これを書いている今、硝子の壺の、薄緑の水垢を沈めた薄明りの中から、
蛇が立ち上ったような恰好にそれぞれの形で延びている、
十本程の薄緑の太い茎の上に、濃紅色(こいべにいろ)、
黄みを帯びた薔薇色、ミルクを入れたように甘く白い紅、
檸檬の黄、なぞのアネモオヌ  (森茉莉 『贅沢貧乏』より)



アネモオヌ、とはアネモネ Anemone の仏蘭西語読み。
森茉莉はこの後、アネモネをアネモオヌと呼ぶことについて
ほぼ一頁を費やして脱線話をしている。

『贅沢貧乏』の中で、お庭番が最も愛する箇所がこの部分。
なぜならば、アネモネはお庭番も毎年冬から春にかけて
山ほど買い込むくらい大好きな花で、好きな作家がそれを
部屋に飾り、「アネモオヌ」と特に呼ぶくらいなんだから
やっぱり森茉莉もアネモネが好きなんだと思うと
子供の頃のお庭番、凄くうれしかったからである。

(いま、大人になって冷静に考え直してみると、森茉莉は
アネモネが特に好きというよりは「アネモネをアネモオヌと呼ぶこと」が、
つまりは仏蘭西語が特に好きなだけかもしれないのだが。
しかし好き嫌いの激しい森茉莉が、わざわざ嫌いな花を
部屋に飾るとも思えないので、アネモネ好きでもあったのだろうと
お庭番は考えることにしている。)

アネモネ好きのお庭番は、この「アネモオヌの箇所」が
とても好きなのだけど、しかしお庭番、この箇所を読むたび
困惑して耳が肩にくっつくくらい首を傾げてしまうのだ。


十本程の薄緑の太い茎の上に、濃紅色(こいべにいろ)、
黄みを帯びた薔薇色、ミルクを入れたように甘く白い紅、
檸檬の黄、なぞのアネモオヌ  (同上)


一般的なアネモネ(たとえばデ・カーン種と呼ばれるもの)の花色は
真っ赤、オペラピンク、青紫、白。たまにあるのが紫みのない浅い紅。
「檸檬の黄」のアネモネって、ありうるんだろうか
お庭番は、今まで黄色いアネモネを見たことがない。

上の文で、アネモネの色として普通にある色は「濃紅色」。
「黄みを帯びた薔薇色」「ミルクを入れたように甘く白い紅」も、
出回っている数は少ないが、もしかしたらあるかもしれない。
でも、ここにはアネモネとして代表的な色である筈の
「オペラピンク(紫みの、派手な濃いピンク)」や「青紫」が登場しない。

一体なぜなんだろう。あのオペラピンクの花弁に黒いベルベット調の蕊、
青紫の花弁に濃紺の、やはりベルベット調の蕊。巴里の花って感じがして
(註:お庭番の私見である)いかにもアネモネらしい色合いなのに、
『贅沢貧乏』のアネモオヌにはこの二色が登場しない。

そして、(お庭番の知る限りでは)ありえない「檸檬の黄」。
森茉莉の「アネモオヌ」は、果たしてお庭番の知っている、
あのアネモネなんだろうか。

『贅沢貧乏』で、森茉莉はこうも書いている。


花弁を上向けているアネモオヌの深い皿、
咲いていることにもう倦きているような、物憂い薔薇色、
黄色、ミルクを含んだ橙(オレンジ)、濃紅(こいべに)。
アネモオヌの美女たちは、この天使のついた燭台(スタンド)の
光の中でこそ、魔利に深い夜の夢を、見せるのだ。


「檸檬の黄」のアネモオヌよりも、少女時代のお庭番を震撼させたもの。
「ミルクを含んだ橙(オレンジ)」のアネモオヌ!ありえない。
それはありえない。檸檬色のアネモネよりも、もっとありえない。

一種類の花の中で、ふつう青紫系と赤系、青紫系と黄色系、
赤系と黄色系の花色は両立しても、青紫系と橙系の花色が
両立する花はとても少ない(お庭番は、両立する例を思いつかない)。

たとえばスミレは紫花と白花と黄花がある。でもオレンジのスミレはない
(品種改良でオレンジのパンジーだったらあるけれど)。
赤・白・桃・黄・橙の花色があるポピーには、青紫の花がない。
(ヒマラヤの青いケシは、ポピーと同じケシ科だけどメコノプシス属で、
ポピーが属するケシ科ケシ属とはちょっと違う。)

檸檬の黄やミルクを含んだ橙の花があるという、
「森茉莉のアネモオヌ」。本当は何の花なんだろう。
何か、アネモネに似た別の花を間違えて呼んだのか。
あるいは森茉莉が見た、幻のアネモネなのか。

それとももしかして、仏蘭西語ではアネモネ以外の、
アネモネに似た外見の花もアネモオヌと呼ぶのか。

いつも読むたび、疑問なんである。
森茉莉のアネモオヌが、本物のアネモネではないとして、
では一体、それは本当は何だったのか。檸檬色や橙色の花があって、
薔薇色や濃紅の花もあって、そして多分、アネモネと形が似た花。
広い花弁が深い皿型にカーブしている春の花。

―ポピー?

濃紅色、よし。黄みを帯びた薔薇色、よし。
ミルクを入れたように甘く白い紅、檸檬の黄、よし。
「蛇が立ち上ったような恰好にそれぞれの形で延びている」
これもよし。たしかにポピーの花茎は蛇っぽい。蕾の時は特に。
でも―


薄緑の水垢を沈めた薄明りの中から、
蛇が立ち上ったような恰好にそれぞれの形で延びている、
十本程の薄緑の太い茎の上に、


ここが違う。ポピーの茎は、ひょろりと細い。
焦茶のうぶ毛が生えた緑のスパゲティってところだ。
アネモネの茎は、うどんよりも太くて丸く、うっすらうぶ毛はあるけど
透明で光るうぶ毛で、薄緑の地に薄紫や薄紅のシェイドがかかっている。
そして、アネモネの茎はひやりとしていてなめらかで、くねっている。
その曲線は、森茉莉が書いたように「蛇が立ち上ったよう」でもあり、
森茉莉が黒猫ジュリエットについて言った言葉を借りれば
「くねくねしていて、とっても上等」なのである。

(お庭番は、アネモネのこととなったらうるさいのだ。)

ともかく。花色は合っているけれど、ポピーはちがう。
森茉莉の「アネモオヌ」ではない(と思う)。

―では、ラナンキュラスは?

花色、よし。太い薄緑の茎、よし。
同じキンポウゲ科で、雰囲気も少し似ている。
しかし、ラナンキュラスの茎は直線的で、花には量感があり、
とても「風の花」とは呼べない。「風の花」ならポピーの方が、
よほど相応しいと思う(アネモネの語源、アネモスは希臘語で「風」)。
蕾の形もアネモネほどのなまめかしさがない。


アネモネの蕾は蛇の頭のような形をしていて、うつむいている。
ラナンキュラスは、あんなに大きな花を咲かせる癖に、
蕾はとても小さく固く扁平で、真ん中が尖ったボタンの形。
薄緑のガクにしっかり包まれた蕾は、まっすぐ天を指している。
アネモネには目立ったガクがなく、青紫の花ならその色のまま、
裸の蕾がうぶ毛だけをまとって、うつむいているのだ。

2月の雨の日。
いつもと同じようにアネモネが欲しくなったお庭番は、
花屋に行った。いつものデ・カーン種のアネモネを
4色取り混ぜて買ったついでに、森茉莉が書いたような
黄色やオレンジ系の微妙な色合いのラナンキュラスが
置いてあったので、それも一緒に買った。

帰って、硝子の花瓶にそれらを活けた。


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デ・カーン種(ポピー咲き)のアネモネ。
白に青紫にオペラピンク。お庭番の愛する色の花たち。


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ちょっと開きすぎて、青みも薄れてしまったアネモネ。
これでは青紫ではなくて、ただの紫色である。
お庭番は、もっと青みの強い、開きの浅いのが好きだ。
でも、もうこれしかなかったのだ。花屋のアネモネは
12月から1月が一番出盛りで、2月にはあまり出回らない。
でも、相変わらず素晴らしいのはこの濃紺の蕊。
青紫の花弁にこの濃紺の蕊は本当におしゃれだと思う。


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白いアネモネは、蕊の色も白。これもおしゃれだと思う。
蕊のあたりは薄緑がかった白なのがまた素敵。


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アネモネのピンクにしては珍しい、紫みを感じない桃色。
右上に小さく写っているのが、よくあるオペラピンクのアネモネ。
お庭番はこの色を「曙色」と呼びたい。濃い鴇色というか。
少し濃いかもしれないが、この色合いだったら森茉莉の
「ミルクを入れたように甘く白い紅」と言ってもいいんじゃないかしら。


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こっち側、ラナンキュラス。同じ花瓶に活けてある。
アネモネは反対側に固まっている。真っ赤、オレンジ、
黄にピンクと、森茉莉が列挙した色が全て入っている。
でもラナンキュラス。


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檸檬の黄、なぞの アネモオヌ  ラナンキュラス。


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「ミルクを入れたように甘く白い紅」はこんな色かな。


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「ミルクを含んだ橙(オレンジ)」はこんなのでどうでしょう。


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淡い黄色だけど、檸檬色というほど緑みの感じられない、
橙色系の入った黄色。オレンジカスタードとでも言いますか。


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開きかけのラナンキュラスの蕾。花色はたぶん白。


一般的なラナンキュラスの花色は、赤、桃、橙、黄、白。
最近は、チョコレートカラーやワインレッドの花もある。
唯一、アネモネのような青紫系の花は咲かない。

森茉莉が描写した「アネモオヌ」の色は、全て黄みを含んでいる。
アネモネの花に見られる青紫系統の色は全く登場しない。
色合いだけで言ったら、森茉莉のアネモオヌはラナンキュラスに近い。
しかし、ラナンキュラスの茎には蛇のような曲線美がない。
花の姿にも、アネモネほどの「魔」がない(とお庭番は思う)。

森茉莉の「アネモオヌ」は本当は何だったのだろう。
本当はラナンキュラスで、ただラナンキュラスという言葉が
あまりロマンティックではないので「アネモオヌ」と言ったんだろうか。
(「ラナンキュラス」の語源はラテン語のrana―カエル―なのだ。
葉の形がカエルの足に似ているので、ラナンキュラス。)

アネモネとラナンキュラスは、似ているので間違える人も多い。
(大抵、ラナンキュラスが「アネモネ?」と言われる。逆は少ない)
森茉莉も、ラナンキュラスをアネモネの一種だと思い込んでいた
可能性もある。

でも、あれだけ物をよく見る森茉莉ならば、
ラナンキュラスの直線的な丸い茎だって見ていた筈だ。
あの茎は、間違っても「蛇が立ち上ったよう」には見えない。
「蛇が立ち上ったように」と書くからには、それはアネモネの茎なのだ。
しかし、アネモネではありえないような色の花が咲く。

美しいけれど、ありえない(と思われる)光景。
もしかして森茉莉は、アネモネ自体は好きだったけれど
青紫や紫みのピンクのアネモネは嫌いだったんだろうか。
それで、茎の雰囲気だけアネモネにして、花の色は
ラナンキュラスやポピーの色を採用したんだろうか。

確かに、あの『贅沢貧乏』で描写される部屋の雰囲気には
ブルーアンダートーン(底に青みの感じられる色合い)の花よりも
イエローアンダートーン(同じく底に黄みの感じられる色合い)の
花の方がよく似合う。部屋中を、どこから来るのか分らないような
黄色い光線が満たしているような空間だから。登場するほかの調度も、
皆、底に黄色みを秘めた色、あるいはブルー系であったとしても、
黄色系に合わせても調和するような、くすんだ、或いは淡い青だから。

(『贅沢貧乏』の魔利の部屋に見られる、イエローアンダートーンの色たち。
「藺草の色と鈍い赤との織り混ぜの上茣蓙」、夜具の色は
「橄欖(オリイヴ)地に薄い褐色で極細い模様のある木綿で、
袖や裾に折りかえっている裏は淡黄である。裏地と同じ色の
上蒲団は、二度洗ったために、魔利の理想の淡いカナリア色に
なっている。」ゴブラン織まがいの壁掛けの「朧ろな橄欖色や
鈍い黄色の濃淡、水灰色、柔らかな煉瓦色」「黄薔薇色の石鹸」)

もっとも、お庭番が『贅沢貧乏』の部屋に
イエローアンダートーンの色調を感じるのは、
登場する色彩だけではなく、読んでいた古い新潮文庫の
縁が薄茶になり、黄ばんだ本文用紙の色合いだとか、
初めて読んだ時に自分の部屋に差し込んでいた
黄色い午後の光だとかのイメージも多分にあるのかもしれない。
『贅沢貧乏』の部屋にブルーアンダートーンの色が
全く登場しないわけではないからだ(例、ロオズ色の陶器、
ヴェルモットの空壜の薄い青、薄緑のキャべツ)。

色の話で脱線してしまったが、そういうわけで、
この「アネモオヌの箇所」を読むたびお庭番は
深く考え込んでしまうのである。森茉莉が眺めたのと、
同じアネモオヌを部屋に飾って眺めてみたいが、
現実にそんな色のアネモネはない。

色を取れば、形に「魔」がない。形の「魔」を取れば、色が伴わない。
かといって、形のアネモネと色のラナンキュラスを一緒に飾ると、
なまじ似ている分、花瓶の中がしっちゃかめっちゃかになるのである。

檸檬の黄、のアネモオヌ。
毎年花屋でアネモネの束を買うたびに、
お庭番を心底悩ませる幻の花である。
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by ura_hoshimi | 2007-04-02 01:30 | お庭番記す
【お庭番記す】

表テントの常連である「みうた♪」さんから夏の贈り物が届いた。
以前、お針当番の作ったあみねこをプレゼントしたお礼ということで(嬉)。
みうた♪さんは某農園で犬二匹・猫三匹(たしか)、山羊一頭、鶏約六百羽と
暮らしている。あっ、人間のダンナさんもいらっしゃる(失礼!)。

箱に入って届いたのは、みうた♪さんちの鶏が産んだ新鮮卵と野菜。
開封した、一番上に乗っていたものはコレ。

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パッと見て「モロヘイヤだ~!」と思った人!( ̄▽ ̄)ノシ
宿主どのの母者も、最初見せたら「あら元気なモロヘイヤ」と言った(汗)。
しかし、手に取ってみたらス~っとする香りがする。
箱の中に入っていた手紙によると、和薄荷ということだった。
え?うちも和薄荷植えてるけど、見た目が違うみたい…。

c0054904_18385289.jpg


向かって左がうちにもともとあった和薄荷。左が届いた和薄荷。
新しく来た和薄荷の方が葉が細く尖っていて、縁がギザギザしている。
摘まれて一日経っているのでしんなりしているけど、薄荷は強いから
水に挿しておけば復活するはず。お庭番に指令が飛ぶ。培養作戦だ!

インスタントコーヒーの空き瓶に水を入れて、薄荷の下葉を取って挿す。
茎から根っこが出始めたら、庭に下ろしてやろう。ふっふっふ。

他のもろもろを撮影する間、薄荷を挿した壜をベランダに置いておいたら
直射日光でぐったり萎れかけて大慌てで取り込む一幕も。
冷水をかけてやり、室内の涼しいところに置いたら夕方には復活した。
ミント類の生命力は、強い(下の写真は、水を吸って復活した和薄荷)

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(実りの夏その2 おいしいがいっぱい に続く)
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by ura_hoshimi | 2005-08-06 18:50 | お庭番記す

キノコ!

お庭番でござる。

今日は晴れて暑い。でも久々に日が照っているから
ベランダに出した植物たちにとっては喜ばしいことだ。
今のうちにたっぷり日に当たっておくのだぞ。
(なにしろヤツらは週末にしか外に出られないのだ)

梅雨は、もういい加減に明けるのだろうか。
日照時間が少ないのと、湿度が高いのとで
とうとう鉢植えにキノコが生えてしまったorz。

一体どこから胞子が飛んできたのやら
はっと気づくと鉢土からキノコがコンニチハ。
見つけ次第取って捨てるのだが、
取っても取ってもいつの間にか生える。

別に害があるわけじゃないけどさ…
梅雨どきに室内で育ててる鉢植えにキノコって
なんか嫌じゃないか…そのうち部屋の隅とかに
キノコが生えてきたらどうしようとか思っちゃうじゃないか。

軸がベージュで傘が灰色がかった茶で、色だけ見ると
しめじみたいなんだけどもっとスリムで傘がとんがってる。
最初はハーブを三種類寄せ植えにしてある鉢から出た。
気づいたときにはばかでっかくなっていて心底驚いた。

次にプリンセス・ドゥ・モナコの鉢にも出現した。
きっとハーブの鉢から最初に出たキノコから
胞子が飛んできたのに違いない。
次は茉莉花の鉢か、それともワイルドストロベリーの鉢か。
だんだんもぐらたたきみたいな気分になってきた。

ハロー(*゚ー゚)!キノコキター(゚∀゚)!
キノコノコノコゲンキナコー(・∀・)!

…早く梅雨明けしてほしい(|||_|||)。
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by ura_hoshimi | 2005-07-18 14:34 | お庭番記す

Xデー到来

お庭番報告。

嬉しいお知らせと悲しいお知らせがありまする。
先に悲しいお知らせから。

ハーブ屋さんから取り寄せたホワイトセージの苗、
水のやり方がわるかったせいでとうとう枯れてしまいました。
セージの中でも非常に乾燥を好む種類だったようで
葉っぱにちょっと水がかかるたびに茶色く変色しては落ち、
最初のうちは葉の落ちた跡から新しい芽も出てきたのですが
それがまた落ち(汗)。幹だけを残してハゲセージになってしまいますた。

まずいなあ、これ、根元に水晶クラスターを置いてやったら
もしかして復活するかしら。と思って何の気なしに幹を引っ張ったら。
ざざ。うわっ!根っこが抜けた(驚愕)。ダメだ、これ完全に逝ってる。

根っこに土を抱える力がない=完全枯死。
ほぼ室内育成という環境(週末だけ外に出してやれる)は
ホワイトセージには向かなかったか。

仕方ない。ともかくナマホワイトセージを見るという目的は達した。
自前で育成した葉を収穫するという目的は達成できなかったけど。
はるばるやってきてくれたホワイトセージ君、今までありがとう。
無謀な環境で育ててしまってごめんな。

嬉しいお知らせの方。プリンセス・ドゥ・モナコがとうとう咲いた。

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6月12日、日曜日の昼間に撮影した蕾(屋外)。まだ固くて緑と白。
(なぜビーズの指輪が一緒に写っているかというと、ちょうど裏当番が
いただきもののこの指輪を蕾にのっけて撮影しようとしていたから)

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6月13日、月曜日の20時30分頃撮影した蕾(室内)。
朝は現れていなかったピンクが、帰宅したらにじみだしていた。

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6月14日、火曜日21時ごろ撮影(室内)。蕾が開いた(≧▽≦)。
鼻をうんと近づけると、かすかに香る。もっと開いたら香りも強くなるだろう。

まだ、たったひとつしか咲いていない花だけど、
新しい枝になりそうな元気な新芽が続々出ているので
きっとその中から第二の蕾が出てくれると思う。

よくここまで育ってくれた、プリンセス(T▽T)。
お庭番、感涙でござる。
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by ura_hoshimi | 2005-06-14 21:29 | お庭番記す

茉莉花が咲いた。

【お庭番の報告】

お庭番でござる。今年最初の茉莉花が咲いたんでござる。
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今朝起きたら、二輪開いていた…嬉しいお庭番でござる。
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茉莉花は、ジャスミンの一種だけど、ジャスミンの仲間のうちでは
一番清楚な香りをしているとお庭番は思う。
よく園芸店で見かけるのはマダガスカルジャスミンか羽衣ジャスミン。
香料を採取するアラビアジャスミンはあまりお店では見かけないな。
あったら欲しいんだけどな。

羽衣ジャスミンは花はとってもかわいらしいけど香りは濃厚(笑)。
綺麗なんだけどちょっと室内には置けないくらい香りが強い。
生垣なんかに仕立てるとそれは見事な香りの垣根になるんだけど。
マダガスカルジャスミンは花が大きくて見栄えがする。白と黄がある。
でもウワサによると有毒であるらしい。

お庭番はハーブとしてジャスミンを使いたいので、アラビアジャスミンか
チャイニーズジャスミンを探していた。この茉莉花は通販で手に入れた。

わが茉莉花(チャイニーズジャスミン)は、茉莉花茶の着香に使うもの。
ジャスミン・サンバックとも呼ばれる。一般に売られているジャスミンよりも
グリーンっぽい(?)香りがする。これの開きたての花をウォッカに浸して
香りの成分をアルコールにうつし、自家製コロンを作るというのに憧れている。
苗を買ったばかりの頃は花数が少なかったけど、今年あたりはできそう。
ウォッカを買ってこなくちゃね。

開花を待つ蕾たち。
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by ura_hoshimi | 2005-05-15 14:13 | お庭番記す

剪定と摘心

久々に、お庭番でござる。

植物たちは、皆元気。二代目プリンセスも順調に枝を伸ばしている。
マツリカに新芽が出始めた。少ない日射量で頑張ってくれている。

ホワイトセージは少し難しい。やはりかなり乾燥気味が好きらしい。
うっかり水をやりすぎると下葉が黄色くなって落ちてしまう。
かといって水をやらなさすぎると同居人(?)がしおれてしまう。
サザンウッドと寄せ植えにしたのはよくなかったかなあ。鉢替えするか。

そのサザンウッドであるが、丈が長くなってきたので刈り込んだ。
先端を摘むことで脇から新しい芽を出させて横張りに仕立てる予定。
ハサミを入れた途端、断面から甘い香りがした。
たしかにサザンウッドは「ヨモギ香の中に甘さがある」と
ハーブの本には書いてあったのだけど、葉だけを嗅いでいると
とんでもなく「薬くさい」においで「甘い」感じは全然しなかったのだ。
でも、なるほど。摘んでみると甘みのある香りがする。

摘みとったサザンウッドは、小さな束にして陰干しすることにした。
昔はこの葉を乾燥させて衣類の防虫に使ったそうだ。
乾燥したらラヴェンダーとブレンドしてみるつもり。

ホワイトセージも、脇から芽を出させるために摘心をしたいのだけど
まだ草丈が伸びないのでそのままにしている。
草丈20センチを超えたら一度芽を摘んでみるつもり。
摘んだのは、勿論乾かして燃やしてみる予定(^^)。

ワイルドストロベリー、スイートウッドラフ、メドウスイートも元気。
よきかなよきかな。
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by ura_hoshimi | 2005-04-19 23:17 | お庭番記す

お庭番、がんばった

お庭番でござる。4月でござる。
仕事だ仕事、庭仕事だ、がまだせお庭番。
(がまだす=熊本弁で「がんばる」「勤勉にはたらく」という意味。
「がまだしもん」と言うと「働きもの」という意味になる)

鬼は番 お庭番、がんばったとも。
今日はまず、午前中に二代目プリンセステンコーが出現
二代目プリンセス・ドゥ・モナコが到着。さっそくデッキで植え替え作業だ。
ちょうど気温が低くうす曇りの日だったので、植え替えにはちょうどよし。
箱からそっと取り出した二代目プリンセスは、長旅の疲れが見えるものの
赤みを帯びた若葉を沢山伸ばしていて、幹の太さも充実。
今度こそ、大事にしなくては。

初代の住まいだった大きいけれど少し浅いプラ鉢に植えるのはやめて、
重たいけれど少し深めの素焼き大鉢に植え込んでやる。
根鉢を崩さないように気を使いながら(それでも少し崩してしまったけれど)
鉢にしっかり植え込んで土を入れ、水をたんまりと。
鉢底から水が流れ出て、土が落ち着くまで何度も灌水。
落ち着いたところで階段をえっちらおっちら上って
鉢を自室まで持ってきて窓側に据えつけた。

…空っぽのままでも充分重い素焼きの大鉢。
水をたんまり吸った上に大量の土と苗が入ったので
めちゃくちゃに重たかった(T▽T)。腰にキたあぁ…。

これが二代目のプリンセス。
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もいっちょ。元気な若葉の拡大。
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空いた初代の鉢もムダにはしない。
この前取り寄せたホワイトセージとサザンウッドを寄せ植えした。
それから母者の命令に従い、庭中の鉢植えを順繰りに引越し。
鉢から庭土に植え替え、空いた鉢にまた別のものを植え…
お庭番も、部屋に三つ置いていたワイルドストロベリーのうち、
一鉢を庭に下ろした。そうしないと部屋中イチゴだらけになるから。
空いた鉢にはスウィートウッドラフ(日本名クルマバソウ)を植えた。

もう一つ、庭から空いた素焼き鉢を貰ってきた。
それにはメドウスウィートの苗を植え込んだ。
クローブピンクは母者に頼んで庭で管理してもらうことにした。
これで取り寄せたハーブ苗の引越しが全て完了した。
(今になってやっとかい!)

作業の合間に、デジカメで撮影した植物たち。

サザンウッド(アルテミシア)
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ホワイトセージ
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スウィートウッドラフ
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メドウスウィート
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ワイルドストロベリー(超元気。また株分けしなければならない勢い)
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by ura_hoshimi | 2005-04-02 21:19 | お庭番記す