某所で新月予報を出している「星見当番」の裏日記。裏当番&裏テントチームが執筆を担当


by ura_hoshimi

金魚娘その後

今日、近所に出かけた帰りにコンビニに寄ったら、
「小悪魔グミ」「小悪魔ソフトキャンディ」という商品を見つけた。
これなんですけどね。うわ凄いなこのお菓子!
うちの小悪魔の土産に買って帰ろうかしらん。
しかし、開けて食べたら不味かったって言うんじゃ嫌だな。
結局買わずに帰った。

先週撮影した金魚娘の写真、残り。ちょっと『蜜のあはれ』風。


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…ナニ撮ってんだ私(汗)。

彼女の下に敷いてあるチェックの布地は、敷物ではなくブランケット。
この夏『ほぼ日』の通販で買ったコットンニット地の膝掛け毛布。

さらりとした風合いとしっとり身体にまとわりつく適度な重さ、
多色使いの編みこみで表したチェック柄が気に入っている。
あんまり肌触りがいいので、もう一枚色違いを買えばよかったかと
思っているくらい。

金魚襦袢が出来上がったとき、このブランケットを敷物にして
『蜜のあはれ』の一場面を再現しようと思いついた。
すず子さんを寝かせてみたら、暗緑色・濃紺・緋色の大きなチェックに
緋色の絞りがよく映えてきれい。道具立ては完璧だ。よし行ってみよう。

金魚の「あたい」は、老作家・上山の恋人になってあげる、と言う。

「あたいね、おじさまのお腹のうえをちょろちょろ泳いでいってあげるし、
あんよの太ももの上にも乗ってあげてもいいわ。お背中からのぼって
髪の中にもぐりこんで、顔にも泳いでいって、おくちのところにしばらく
とまっていてもいいのよ。そしたらおじさま、キスが出来るじゃないの。
あたい、大きい眼を一杯にひらいて唇をうんとひらくわ。あたいの唇は
大きいし、のめのめがあるし、ちからもあるわよ。」


しかし、ただでは嫌だと言う。頸飾りだの時計だの、お洋服や靴も
買ってくれなくちゃ嫌だって。金魚の癖に。それ以外に月五万円は
お手当てを貰わなくっちゃ。五万円というのは上山の小説一本分の
お金に相当するので、そんなに出せないと言われて、それではと譲歩して
月一万円。でもクリイムだのクチベニだのはその他雑費として
随時出してもらうことに決定。ちゃっかりした金魚なのである。

交渉成立して、金魚が「おじさま」に向かって言う。

「おじさま、もう、そろそろ寝ましょうよ。
今夜はあたいの初夜だから大事にして頂戴。」


…おいおいおいっ!
ただ金魚だと思って読めば、「ナマイキな」と微笑ましく読めるのだが
この『蜜のあはれ』の金魚は人間の少女になってお洋服着て丸の内へ
お出かけすることもできるような金魚なんである。今はただの金魚に
戻っているっていうんならいいのだが、しかし―

(上の金魚の台詞のすぐ後に続く上山の台詞)
「大事にしてあげるよ、おじさんも人間の女たちがもう相手にしてくれないので、
とうとう金魚と寝ることになったが、おもえばハカナイ世の中に変わったものだ。
トシヲトルということは謙遜なこと夥しいね。
ここへおいで。髪をといてあげよう。


おいおいおいっ!ということはやっぱり人間型…
こんなんだったらおねーさんもうホンマに…(上に貼ったのと同じ画像↓)

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この後、お布団の上でいちゃいちゃと「金魚」と「おじさま」の会話。

「これは美しい毛布ね」
「タータン・チェックでイギリスの兵隊さんのスカートなんだよ、
きみに持って来いの模様だね。」
「これ頂戴、」


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「何にするの、厚ぼったくて着られはしないじゃないか。」
「大丈夫、スカートにいたします、まあ、なぜお笑いになるの。」
「だってきみがスカートをはいたら、どうなる、」
「見ていらっしゃい、ちゃんと作ってお見せするから。
どう、あたい、つめたいからだをしているでしょう。
ほら、ここがお腹なのよ。」(この後、金魚のお尻談義が続く)


『蜜のあはれ』を最初に読んだ時、思い浮かべたタータンチェックは
「ロイヤルスチュアート」みたいな赤系のチェックだった。
でも、うちにはロイヤルスチュアート風のチェックの毛布はない。
思いついて「ブラックウォッチ」に赤ラインが入ったような
「ほぼ日エアラインブランケット」を使ってみたらよく似合った。

考えてみたら、ぴかぴかひかるオレンジ赤のホンモノ金魚ならば
ロイヤルスチュアートの毛布に載せても目立つかもしれないけれど、
赤い絞りの襦袢を着た金魚娘だったら、ブラックウォッチ系の方が
似合うよね。このブランケットがこういう風に役立とうとは。

お針当番は、タータンの中では、「ロイヤルスチュアート」と
衛兵のキルト用だったという濃紺と深緑のみのチェック、
「ブラックウォッチ」の二つが好きだ。定番すぎる好みだけれど。
鮮やかで深い色のが好きで、白の多いタータンは好きではない。
たとえば同じ「スチュアート」でも「ドレススチュアート」は嫌なのだ。

子供の頃、ロイヤルスチュアート風のウールのプリーツスカートを
持っていた。その頃手芸クラブに入っていて、材料を買いに行ったら
ハンカチ売り場で全く同じ柄のハンカチを見つけて嬉しくなって買った。
ロイヤルスチュアートのスカートが入らなくなった頃、今度は
ブラックウォッチのプリーツスカートを履くようになった。
同じ柄のハンカチが売っていないかとあちこち探し、
とうとう見つけてこれまた喜んで買った。

今は、タータンのスカートを一枚も持っていないが
タータンチェック風のハンカチや木綿地を見かけると必ず買ってしまう。
この秋も、いいタータン柄のハンカチを見つけて三枚買った。
ひとつはブラックウォッチ風、もうひとつは臙脂系のチェック。

ブラックウォッチ風は二枚買った。一枚は自分用。もう一枚は「娘」用。
座っているすずさんが、下に敷いていたのがそのハンカチ。
こっちのハンカチは、後で娘たちにスカートでも縫ってやろうかと思って。

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「それならおじさま、早く仕上げてね。」

へいへーい。
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by ura_hoshimi | 2006-10-22 01:08 | お針当番記す